みんな元気ですか
昨日のパリのお話しの続き・・・
パリにはたくさんの精霊がやって来る。
たくさんの旅行者がその魅力にひかれてやってくるのと同じ・・・
僕もそんなひとり・・・
ジュンは僕に教えてくれた。
パリは芸術の街・・・芸術には命が宿る。魂が宿る。
その魂達は沢山のみんなに鑑賞されることをとても喜ぶ。
だから多くの精霊がパリを訪れるんだって。
ジュンはあの戦争の終わりに自分が犠牲になってパリの街を救った。
自分が殺されるかもしれないことはわかっていたんだ・・・
でもそれが自分の運命であり、役割だと思って受け入れたんだ。
その時に沢山の芸術作品や公園の彫刻や街の建造物などが彼女に心から感謝の祈りをささげ、賞賛し、そしてジュンの事をとても誇りに思った。
もちろんパリの街の公園の自然やそこに住む生き物たちも・・・
パリにはアンプールサン(1%)と言う法律がある。
これは大きな建造物や公園を作るときには必ずその建築予算の1%をその建造物のための芸術作品に使うという法律なんだ。
この法律は多くの芸術家を救った。
パリに住む外国人の芸術家もこれにより大きな恩恵を受けている。
だからパリには多くの芸術家が集まる。
そして多くの作品が街には残されている。
建物や公園に彫刻とか多いのはそのためなんだ。
セーヌにかかる橋の見えない裏側にも彫刻が施してあるくらい・・・
そしてその一つ一つの作品に意識がある・・・
その意識たちの大きな感謝と賞賛とに押されてジュヌビエーブはパリを守る天使になった・・・
いまジュンはパリの街に来る精霊や魂のために芸術の心を伝える役割を果たしている。
世界中にその精霊たちがメッセージを運んで帰ってくれることを望みつつ・・・
ジュンは僕がパリの中のいろんな美術館を散歩している時にじっとそんな僕を見ていた。
そしてきっかけを見つけて話しかけて来たんだ。
「アートに興味があるのね・・・」が彼女が最初に僕に話しかけた言葉だった・・・
彼女は生きているときと同じように、いや・・・それ以上にきれいだった・・・
天使は本当にきれいなんだよ。
みんなに見せてあげたいくらいだよ。
だって彼女は芸術を守る天使・・・だからどんな作品よりきれいなのは当たり前かもしれないけどね。
ぼくは胸がつまって最初どぎまぎした・・・
ファルコンでもそうなる時があるのを自分でも初めて知ってびっくり・・・
でもそれから僕はジュンとすぐに沢山お話をするようになった。
ぼくがあれからたびたびパリまでファルコンになって飛んで行くのは彼女に会いに行くため・・・じゃないよ・・・
僕は心から思うんだ・・・
ジュンと友達になれて本当に良かった・・・
アパルトマンの煙突の数と同じだけのドラマがある街・・・パリで・・・・・・
(そして今日も飛び立つ構えの僕・・・ビューン
待っててね。ジュヌビエーブ)