ケンタとクッキー 3 光へ

みんな元気ですかドキドキ

きのうの続き・・・グッド!

天使はクッキーにいろんな事を教えてくれた。

お花には精霊がいていつも人間と仲良くしたがっていること・・・

スズメさんたちはおしゃべりでいつも誰かの噂話をしていること・・・

ワンちゃんやネコちゃんたちもいろんな事を考えていること・・・

そして家族の事をいつも考えていること・・・

(でもこれはケンタのとの経験で知ってた・・・)

公園の木たちが何を考えて・・・

みんなのためにどんなお役目をしているのか・・・

他にも人間を取り巻く世界がどんなにか素晴らしく輝いているのか・・・

風とも友達になれること・・・

空の雲や雨でさえお話をしたり・・・

一緒に遊んだり出来る事・・・

お山や川や・・・石とさえお話が出来る事・・・

それはクッキーにとっては全く新しい世界だった・・・。

ケンタと一緒に生活していた頃はいつもケンタとおしゃべりをしていた。

だから犬とお話が出来るのは全く普通の事だと思っていたんだ・・・。

それがこんなにたくさんの自然の中のみんなと・・・

お話が出来るなんて・・・

友達になれるなんて・・・

クッキーは知らなかった・・・。

クッキーがケンタと交わした会話は・・・

ほとんどが身の回りのこと・・・。

公園でこんな友達と遊んだとか・・・

学校でこんな子がいるとか・・・

お母さんとお父さんがこんな話をしていたとか・・・。

それまではクッキーは自分の事で頭がいっぱいだった・・・

何をして遊ぼうか・・・とか

あれが好き・・・これが嫌い・・・とか・・・

でもある日クッキーはそんな自分に気がついた・・・

考えている自分に気がついた・・・

今自分は楽しいと思っている・・・

今自分はうれしいと思っている・・・

そんな風に・・・

もう一人の自分が自分を見ている事に気がついた。

天使はたくさんの事を教えてくれた・・・

だからクッキーは天使の事がますます大好きになった・・・

でもそんな楽しい日も終りがくる・・・

自分が自分を離れて・・・

もう一人の自分にに気がついた時・・・

それがお別れの時・・・。

ある日天使が優しい声で言ったんだ・・・

「さあクッキー・・・もう出発するときが来た・・・

一緒にあの空の向こうに行くんだよ・・・」って。

その時クッキーは分かった・・・

本当は自分が・・・あの時の交通事故で死んでいたことを・・・

もう一人の自分が自分を見ることが出来るようになって・・・

初めてそれがわかった・・・

だからクッキーは素直に天使について行くことにした・・・

でも一つだけどうしてもやっておきたい事を思い出したんだ・・・。

それはケンタにさよならを言う事・・・

でもクッキーは知っていたんだ・・・

その天使はやっぱり・・・

ケンタだったんだってこと・・・

と言うより・・・天使がケンタになって・・・

今まで・・・クッキーが生まれてからずっと・・・

そばにいてくれていたことを・・・

クッキーは光の中を・・・

天使と一緒に手をつないで登りながら・・・

そっと心の中で言った・・・

「ケンタ・・・今まで本当にありがとう・・・」・・・って。

クッキーはその言葉にたくさんの想いをこめた・・・

あのお彼岸のお別れ会の時みたいに・・・

このお話をすべての交通事故で亡くなった子供にささげます・・・

みんなの魂が安らかでありますように・・・

イッピーの独り言

(死について哲学的に考察を加える僕・・・でも本音は・・・あ~あ・・・クッキーが行っちゃった・・・たそがれる僕・・・へみし汗・・・って元気出せよビックリマーク

ペタしてね