アメリカで拳銃を向けられる 後篇 木漏れ日のフリーウェイ

みんな元気ですかドキドキ

昨日のつづきだよ・・・グッド!

それはニューヨークシティーの渋滞を抜けてから郊外にでて

しばらくしておきました。

その日はお天気も良くて車は滑るようにフリーウエイを走っていました。

大きな樹木の木立のなか朝の木漏れ日を浴びながら車を走らせるのは

本当に快適でした。助手席に深々と座って目をつぶると、まぶたに

うつる光と影の連続のストロボはまるで強制的に瞑想の世界に

はいりこむような錯覚を覚えます。目をつぶったまま光を意識すると

ストロボ効果で虹色の世界が広がるんです。

今でも忘れることが出来ない初めての強烈な虹色の光体験でした。

その木漏れ日の木立ちもやがて途切れます。

景色は一変して周りに何もないフリーウエイが続きます。

しばらく走ったその時でした。自分たちが走っている車の後ろに

何やらぴったりと付いてくる車がいます。屋根の上にブルーのライトを

付けたにぎやかな車です。

そうです・・・パトカーです。

木漏れ日の木立を走っている間はスピードは抑え気味です。

日本ではあまりないような大きな樹木が続く森の景色を目に

焼き付けようとひとりでにゆっくりと走ることになります。

しかし一旦その景色を後にして開けた単調な風景が続くと気持ちは

その先に行きます。スピードが出ていることに気がつきません。

恐らく20キロくらいのスピード違反だったと思います。

側道に停車を命じられます。

こちらも多少の違反を自覚しています。

逆らう理由はないので素直に従います。

パトカーは我々の後ろに停車します。

日本と逆だと思います。

日本ではこのようなケースではパトカーが先導して対象車を

後続させ停車を命じます。相手の車がそのまま

逃げ出さないようにするためです。

しかしここはアメリカです。パトカーは後ろに止めるんです。

前にパトカーを止めると後ろから銃で狙撃される可能性があるんです。

二人の警察官が用心深く我々に近づいてきます。

こちらはウインドウを開けて素直に対応します。

相手が白人ではないことを見て取ると警官に緊張が走ります。

免許証を要求されます。同乗者の私にも身分証明書を要求されました。

なぜスピードを出しすぎたのかポリスも一応理由を聞きます。

このような時は相手が犯罪者であることを極端に警戒していることが

見てとれます。イッピーパパもアメリカに出張で来ていて決して

怪しいものではないことを説明しようとします。その証明をするために

たまたま後部座席に置いてあった銀行の書類を取ろうと

後ろを向いて手を伸ばしました。アメリカのある銀行に勤めていて

その名前を証明できるものを見せれば分かってもらえると思ったからです。

するとその時に予期しない事が起きたのです。

二人の警察官が一瞬で1メーター位後ろに飛び跳ねます。

素早く拳銃を取り出してこちらに銃口を向けます。

それに驚いたイッピーパパと同僚の二人は固まります。

でも警官が銃口を向けた理由が一瞬で分かりました。

後ろに手を伸ばしたタイミングが悪かったのです。

尋問をされている時にこちらが後ろの座席から拳銃を取り出そうと

したと勘違いされたのでした。

こちらは二人で必死になって拳銃など持っていないことを

説明します。警官は銃口を向けたまま後部座席を調べます。

しばらくのあいだ生きた心地がしません。

このような場合誤解されて撃ち殺されても仕方がないんです。

ようやく誤解が解けるまでおそらく5分もかかっていません。

その5分が永遠のような長さに感じられました。

同僚は反則チケットをもらってしまいました。

日本と同じくらいの金額の罰金だったと思います。

しかしそれだけで済んで二人で本当にホッとしました。

かれの罰金をカバーしてあげたのはもちろんです。

外国では想像もつかないことが風習や習慣の違いでおきます。

記憶に留めていただければ何かの役に立つかもしれません。

役に立つ場面が来ないことを祈りますが・・・あはグッド!

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イッピーの独り言

(夏のアトランティックシティのビーチ・・・混んでる~・・・目

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