龍が通れば 2

みんな元気ですかラブラブ

ファルコンの僕は香港の風水のエネルギーを感じてみようと思った。そのためには自分で龍の道を走って見るのが一番。

まずカオルーンサイドのペニンシュラホテルのあたりから一挙に香港サイドまで海を越えて飛ぶ・・・高度は50メートルくらいを維持する。そのままだと高層ビルにぶつかるのでうまくよけながら飛ぶ。海を越えるとすぐにビル群が迫る。正面はセントラル地区。右手には丸い窓のコンノートセンターやセントラル地区の中心であるランドマークと呼ばれるエディンバラタワーとグロースタータワーのツインタワーが並ぶ。中央には香港で一番高いビクトリアピークと呼ばれる山に上るケーブルカーのトラム。以前はその昇り口の右手にヒルトンホテルがあったが今はない。跡地にマリオットホテルなど近代的なホテルがが並ぶ。ここから一挙にビクトリアピークまで駆け上ると最短距離で頂上にたどり着く。上からいま来た方を眺める夜景はすばらしい。世界3大夜景の一つ。カオルーンサイドを一望に望む事ができる。港に停泊する船の明かりもとてもきれいで幻想的。大晦日のカウントダウンには、新年の合図とともに港に停泊する船がみんなで一斉に大きな汽笛を鳴らす。それが香港中に響く。その音が聞いている者の体に共鳴する。心を揺さぶられる光景。

しかし僕は今日は別のルートをとる。セントラル地区から中央のトラムの登り口まではおなじ。しかしそこから山の中腹を右折してロビンソンロードへと曲がる。そのままパークロードにつながる道を行く。途中香港の最高峰の大学である中文大学を左にみて海沿いの道に沿ってひたすら飛ぶ。すると右手がアバディーン地区。いわゆるジャンクと呼ばれる船の上で生活する人たちがたくさんいる。その中程に観光客が行くジャンボレストラン(船上の海鮮料理)の派手なネオンが見える。この地区を通り過ぎて間もなくすると島の反対側につく。香港島はこれで終わり。小さな島なんだ。島の反対側のレパルスベイまで中央のビクトリアピークを越えて一直線で降りてきても時間はあまり変わらない。

このレパルスベイは香港市民の憩いの場所。砂浜のビーチでは昼間はバーベキューをする人もいる。以前はここにレパルスベイホテルがあった。その昔映画「慕情」の舞台にもなった。この辺りは香港のセレブ階級の住居が多い。ジャッキーチェン、スタンリーホー(マカオのカジノ王)などの家もこの近くにある。

そしてここは香港でも一番風水のエネルギーの強い地点。中国大陸からのエネルギーがここに流れてレンズの光が焦点を結ぶよううにこの地点に集まる。ここに建てられた高級マンションの低層階には大きな穴があいている。風水のエネルギーがそのマンションにぶつからないように流すためだ。

僕は静かなレパルスベイの砂浜に坐ってじっと海をみていた。上る朝日がまぶしい。遠くには太極拳を舞う集団が何組かいた。毎朝の日課らしい。誰もぼくの姿は見えない・・・はずだった。

あまり離れていない場所にひとりの少女が坐って海をじっと見ていた。年齢は多分10代中ごろ。その女の子がしばらくすると僕の方に歩いてきた。そしてにっこりほほ笑んで話しかけた。

「この辺の人(精霊)じゃないみたいね・・・」と。その時僕はやっと気がついた。その子が歩いてきた砂浜には足跡がなかった。彼女も精霊だったんだ。その子はすごくきれいだった。肌の色が透き通るように白くて光っているようだあった。まるで生きている人間のようだった。だから僕は最初その子が精霊だってわからなかったんだ。

言っとくけど精霊と幽霊は違うんだ。幽霊はこの世に何か思い残すことがあってさまよう魂の事。精霊は何かのお役目を持ってみんなのために働いている魂なんだ。そして明るい光に包まれている。でもお互いに精霊同士だとその光が特別じゃないから相手の事がわからないことも時々あるんだよ。

その子の話をしばらく聞いていて僕は彼女が日本人だって事がわかった。

むかし彼女は上海に両親と兄弟と一緒に住んでいた。多分1930年頃。もういまから80年くらい前のこと・・・

そこで彼女はなくなったんだ。

彼女の話を僕はしばらく聞くことにした・・・

この続きはまたねグッド!

イッピーの独り言

(うーん、今度の舞台はどうやら中国大陸かも・・・!?

ペタしてね

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