龍が通れば 1

みんな元気ですかラブラブ

僕はファルコンになって香港にやって来た。

香港は不思議な街。中国だけど中国じゃない。住んでる人も自分たちは中国人じゃないって思ってるような気がする。多くの人が英語の名前も持っている。・・・ドロシーとかブレンダとか。これ親が付ける人もいるけど自分で選ぶ人もいるんだよ。

もう何百年も地震がないからすごく高いビルが建っている。鉛筆を立てたみたいな建ちかただからペンシルビルって呼ばれてる。耐震構造にはなっていない。もしも地震が起きたらって思うと想像するだけでかなり怖い。

ここは風水の街。

風水が人々の間で現実的に生きている。近代的なビルを建てる時も必ず風水師が設計に加わる。オフィスのレイアウトも風水師に相談する。机の配置とかキャビネットの位置とかまでも。外資系の会社も現地の人の風水のための意見には逆らえない。

最近の(現地の人の間で)有名な話では中国系の銀行と香港系の銀行の超高層ビルを建てるときにお互いに意識し合って、ビルの形を設計したらしい・・・一方は相手を切るような刀の形をしている。・・・相手に向けて。もう一方はそれに対抗するために屋上に大砲を2門据えてある。・・・これも相手に向けて。それがそんなに離れたところに建っているわけではない。お互いかなり近い距離のところに。

香港は香港島と九龍(カオルーン)側とで成り立っている。僕は二つの間にかなり違うエネルギーを感じる。九龍は中国大陸と地続きだが香港島は文字通り島。カオルーンサイドは中国の大地のエネルギーが強く支配する。だからなんとなく雰囲気が大陸的。でも香港島はヨーロッパの臭いが今でも強い。最近まで英国の統治下にあった。その時の建物が多く残っていてまだ使われている。

カオルーンで一番古いホテルはペニンシュラホテル。ここは第2次大戦中はは日本軍のアジア参謀本部に使われていた。今ではその痕跡は全くない。そのことを知る人もほとんどいない。しかし当時の建物の姿はそのままで今もホテルとして使われている。グリーンのロールスロイスが何台かいつも正面玄関に止まっている。

香港にはロールスロイスは多い。街では必ず見かける。今でもロールスの人口比の所有率は世界で一番多い。

香港は豊かな商業地。東南アジアのハブ基地としてとても繁栄している。それも風水のおかげだろうか。

僕はこの香港で不思議な少女と出会った。それが冒険の始まりだとはその時は思ってもいなかった・・・

続きはまたねグッド!

イッピーの独り言

(これから何かが始まる予感・・・メラメラ・・・じっと息をひそめる僕・・・シー目