みんな元気ですか![]()
昨日の続き・・・![]()
精霊の名はケチュア。その地方の言語の由来でもあった。
ケチュアは僕たちをもう一つの隠された部屋に案内した。
その部屋は密閉されたいた。
大きさは10人程度が入れるくらいの正方形の小さな部屋。
かなり正確な正方形をしている。
何処にも扉がない。
だからその部屋にはいる方法はただ一つ。
4人で壁を通り抜けて・・・
そこは上下左右6方が白い水晶で敷きつめられている。
壁と天井一面に幾何学模様の装飾が施されているがすべて今までに見たことがないような複雑な形をしている。
部屋の真ん中にこれも透明な水晶の台座がある。
その台座にケチュアはスカルをうやうやしく置いた。
スカルは大きさが20センチくらいの透明のような水晶で出来ている。
かなり正確に人間の頭がい骨のように造られている。
ケチュアはスカルの台座の前に立つと言った・・・
「これからスカルに時の秘密を見せてもらうことにします。」・・・と。
ケチュアはひざまずくと祈りの儀式を始めた。
インカの笛の音のような音楽がかすかに聞こえて来る。
それに合わせて僕たちも祈りの態勢をとる。
しばらくするとスカルの台座の下で炎のような青白い光が揺らめき始めた。
どのような仕掛けがあったのか分からなかったがそれはケチュアの祈りに合わせてゆらめいている。
その光は熱を持っていない。狭く密閉された部屋の温度が全く上がらない事でそれがわかる。
しかも酸素が消費されている気配はない。
僕たちにはそれが祈りの結果の念による炎だと言うことが分かった。
ラヒーリオにもこの念炎は出来る。
次の瞬間壁一面に映像のようなものがゆっくりと現れ始めた・・・
最初はぼんやりと・・・しかしだんだんはっきりとしてきた・・・
それは僕たち3人がマチュピチュに到着した直後の映像だった。
僕たちはその映像に衝撃を受けた。
この映像はカメラによるものじゃない。
僕たちの特徴がはっきりとわかるようなかなり近い距離から撮られている。
しかも精霊はカメラには映らない・・・
スカルの台座の下の念炎の光がまっすぐに上に向けてスカルに当たっている。
その光がスカルを通して眼窩からプロジェクターのように正面の壁に映像を結んでいる。
僕たちはその最初の映像の意味をすぐに理解した。
何か僕たちの知らない力によってスカルを通して時空間を見ることが出来ることを。
古代インカ文明には考古学では文字がないとされている。
しかし実際には「キープ」(結縄)と呼ばれる縄の網目で表す記録が数字や最小限の文字の代わりをしたと思われる。
土地や財産はすべてが国民共有であり個人所有の私物化はなかった。
だから民はどのくらいの財産を持っているか量って記録する必要がなかったんだ。
だから文字が必要なかったのかもしれない。
その代わりにみんなが皇帝のために働く事で生活のための物資には困らなかった。
そしてすべての記録は皇帝に集中した。
皇帝は文字の代わりにシャーマンの卓越した技術でこのスカルの記録装置を造らせた。
これは代々の皇帝のためだけの歴史の記録装置だった。
僕たちはそのシャーマンがどのようにしてこのスカルを作ったのか想像した。
彼はおそらく石と会話することが出来た。
そして水晶とも・・・
彼はもちろん念炎を作り出すことも出来た。
かれは石の叡智に未来の姿を見せてくれるように頼んだ。
おそらくこのために彼は石に対して相当の強い思いやりを施したであろう。
石はそのシャーマンの愛に答えた。
そして石は自分が知る未来の情報をどのようにしたら彼が見ることが出来るかを自分の叡智を持ってすべて教えた。
・・・その結果クリスタルスカルが出来上がった。
そのスカルが放つとても深い愛情の波動が僕らにそのことを教えてくれたんだ・・・
このスカルは石の叡智とシャーマンとの愛情のかたまりなんだ・・・
僕たちは逆にその映像が見えて来るような気がして胸に詰まるものがあった・・・
この続きはまたね・・・![]()
(石の愛情はそんなに深かった・・・フカキョン
)

