宇宙から来た天使たち 5 病気が持つ意味

みんな元気ですかラブラブ

先日の続き・・・グッド!

今はお昼時。

僕とラヒーリオはきょうは人間の姿に変身してイーティーと一緒にセドナの通りのカフェに坐っておいしいビールを飲みながらサンドイッチをかじっている。

イーティーは人間に変身しても頭がかなり大きくて目も大きい。

オリエンタルチックな二人と不思議な顔をしたイーティーの組み合わせは人目をひく。

でも僕たちはあまり気にしない。

時々子供が近寄ってきて僕たちをしげしげと見つめる。

イーティーはそんなチャンスを逃さない・・・彼はその子供にだけ分かるようにE.T.に変身する。

そしてその子にながーい人差し指を伸ばす。

子供が興味を引かれて自分の人差し指を伸ばすとE.T.は自分の指と合わせる。

その指が赤く光る。

子供はびっくりするけどとても幸せな気持ちになってまたお母さんのもとへ走って帰っていく。

そしてお母さんに得意そうに報告するんだ。

「ぼく今さっき宇宙人に会ったよ」ってね・・・

僕とラヒーリオも幸せな気分になってそれを眺めている。

例によって僕はイーティーにいくつかの質問をしていた。

「君はどうして地球に来たの?」

彼の答えはこうだった・・・

キャプテンから聞いていると思うけど、僕たちの地球訪問の目的は「愛」をもっともっと伝えること。

そして「愛」が広まるようにすること・・・

地球にはいくつかの問題があってそのことがなかなか簡単ではない。

でも僕たちの星にも問題がある。

それは僕たちの星には愛を伝えるための問題が地球ほどあまりない事なんだ・・・

だから愛を広めるためにどうしたらいいかを学ぶことが難しい。

実際のところほとんど不可能なんだ。

だから僕は志願をしてこの地球にやって来た。

・・・これが彼の答え。

僕はさらに質問をする。

「地球で愛を広めるための問題って例えばどんな事なの?」

彼はこう答えた・・・

我々は毎瞬々々自分の意識を選択している。

でも地球の人間にはその選択をしているという意識が希薄であまり自覚がない。

そこが一つの問題・・・

例えば何もしないとする。

それは何もしないことを選択している。

人間にはその時に選択をしているという意識がないんだ。

それに物事がすべてが選択の結果の必然で起きているっていう意識もまだまだ足りない。

人間が生きること・・・死ぬこと・・・すべてだよ・・・

僕は口をはさむ・・・

「じゃあたまたま事故で死んだらどうなるのさ」

彼は応える・・・

「君は人がたまたま交通事故で死ぬって事があるって思ってるの・・・?」

「そうだね」・・・と僕。

僕は自分でもわかっていた。

たまたま事故で死ぬって事はあり得ないんだ。

それも選択の結果かもしれないし必然でおきている。

でもそのことをイーティーの言葉で確認したかったんだ。

イーティーはさらに続けた・・・

人間は病気になる。

それも選択の結果と言う事が多い。

地球の医学でも分かっているけど、例えばガンの治癒率はかなりよくなって来ている。

少し専門的かもしれないが・・・

血液中のリンパ球の中のキラーT細胞を活性化したらガンは制圧出来る。

遺伝子操作でも制圧はいずれ可能になる。

・・・いずれこの病気は地球から無くなる。

僕たち二人はイーティーが今回の宇宙から来たチームの技術担当だと言う事を思い出していた。

彼は続ける・・・

でもしばらくはそうならない。

なぜなら人は選択の結果ガンから生還することをやめることがあるから・・・

僕たち二人はその先の話を目で促す・・・

彼は言葉を選んで続けた・・・

現在の医療技術では条件さえ整えばガンはほとんど治癒できる。

でも現実にはおよそ3割が治らない。

これは医療技術の未熟さではない。

患者本人が治らないことを選択しているかもしれないという可能性がとても関係している。

あるガン患者の老人の例だけど・・・

彼はいつも一人ぼっちだった。

娘や息子の家族はいるけど誰にも相手にされず・・・老人ホームに入れられてとても孤独な暮らしをしていた。

特別に質素な暮らしをしているわけではない。

子供たちが不自由をさせないようにだけは気を配っていたから。

ある日彼はガンにおかされた。

子供たちは心配で時々たずねて来るようになった。

今まで老人をほったらかしにしていた事への反省も少しあったから。

孫も一緒にお見舞いに来るようになった。

それが老人にはとても嬉しかった。

ここしばらくのあいだで初めてみんなに注目されたんだ。

孫からも「おじいちゃん大丈夫?」って聞いてもらえるし。

老人にとってはそれがたまらなく満足な状態なんだ。

みんなが自分に気を使ってくれる事がたまらなくうれしいんだ。

そのとき老人は自分が孤独じゃないことをかみしめていた。

だから彼はその状況から抜け出すことを・・・潜在意識が・・・拒んだ。

病気に対抗するだけの体力は残っていたし、治療の態勢は整っていたんだ。

でも老人はガンから生還することを選ばなかった・・・

そして彼は死んで行った。

その老人がさびしく死んだと思うかい?

そんなことはないんだ。

老人は最後の瞬間までとても満足だったのさ。

だって自分にも居場所があるって分かったから・・・

少しの沈黙のあとイーティーは口を開いた・・・

「愛」を選択することは必ずしも受け入れやすくない時もある。

誰でも頭では優しさや愛につつまれた人生を生きることを望む。

それこそが幸せな生き方だって分かっている。

でも・・・潜在意識が・・・それを選択しないってことがあるのさ。

人間が愛に生きるのには・・・この意識の選択・・・が関係してくるんだ。

地球ではこの問題への自覚が・・・問題なんだよ・・・

イーティーの顔は言葉とは反対に少し笑っていた。

僕たち3人は分かっていたんだ・・・

愛の炎の力を・・・

それは誰かの心にともれば・・・

だんだん広がって行って・・・やがてはこの星を覆い尽くすことを・・・

だからキャプテンもイーティーもベイビーボーイもチェリーもイーグルアイも何度も地球に・・・

また帰って来る事を・・・

だって愛の炎をともすことは・・・それこそが何物にもかえがたい・・・愛の喜びなんだから。

僕とラヒーリオはまた一つ成長した・・・

そしてかけがえのない友達が出来た・・・

イッピーの独り言

(友達って・・・友達って・・・いいなぁ~ドキドキ

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