みんな元気ですか
きのうの続き・・・
僕とラヒーリオは二人でいろいろと感じた事を話し合っていた。
でもどうしても知りたい事が二人ともあった。
それは宇宙に飛び出たらどんな気持ちになるのかってこと・・・
僕たちは精霊だけどそんなに簡単には宇宙に飛びだすわけにはいかないんだ。
だって地球のエネルギーとつながって僕たちは存在している。
だから地球からあまりに離れると正常な状態を保てなくなる可能性がある。
きょうは朝から僕たちはワクワクしていた。
キャプテンが僕たちを宇宙船に招待してくれる事になっているんだ。
キャプテンたち宇宙船のクルーは日常のように宇宙を航海している。
僕たち地球にしか活動の場を持っていない魂にはそこのことろがすでに違っている。
僕たちは宇宙から見た地球やそのほかの宇宙がどんな風になっているのかとても興味があった。
それに外の世界を知っていたらもっともっと彼らの行動や言葉の意味ももっとよくわかるんじゃないかなって思ったんだ。
キャプテンはこう言った・・・
「物事にはちょうど良いタイミングと言うものがある。
君たちはちょうど今がそのタイミングなんだ。」って。
彼らの宇宙船は中型の大きさで少しずんぐりした円盤型。
地球人なら最大20名くらいが乗れるらしい。
ボールを半分に割ったような形をしている。
母船と一緒にいなくても独自でかなりの距離を飛べるらしい。
キャプテンたちのクルーは5人全員が揃っている。
僕たち二人を入れて全部で7名・・・と言っても僕たちは精霊だから特に体重の心配はいらない。
と言うか体重の心配をしないといけないのかどうかもよくわからないけど・・・
内部にはゆったりとした椅子が7つそろえてある。
キャプテンとイーティーの椅子には袖にパネルの計器類がついている。
僕たちはさっそく乗り込んでみんなに挨拶をすると指示された後部の座席に座る。
内部はタッチパネルのような操縦用の計器類が壁に沿って並んでいる。
床は綺麗な色をした落ち着いた色調のプラスティックと金属の中間のような感じだが温かみがある。
床や壁や天井も何かの計器のように見えたり、時々色を変えたりする。
宇宙船がゆっくりと上昇する・・・様に思えたが実はすごいスピードで地球を離れているらしい。
目の前の大きなパネルに映る景色がどんどんと変化していく。
窓からも外が見える。
飛び立つ前は夕方だった。
でも見る間に空が暗くなった。
しばらくすると動いている感じがしなくなった。
それでも外の景色ですごいスピードで動いているのが分かる。
次の瞬間空いっぱいに星が瞬いている。
セドナの夜もほとんど雲がないから星はとても綺麗にたくさん見える。
しかしこの星空の景色はその百倍にも思えた。
僕たち二人は息をのんで外の景色を見ていた。
キャプテンが見せたいものがあると言った。
僕たちは外の景色に圧倒されてどこに連れて行ってほしいとか考える余裕もなかった。
だからキャプテンにただうなずくだけ・・・
それは地球の姿だった。
碧い大気の薄い層につつまれて静かに空間に浮かんでいる。
大陸がところどころ白い雲に覆われている。
外から見た地球は太陽の光をキラキラ反射して本当にきれいだった。
しかし同時に大気の層がこんなにもはかなく薄いものだと言う事も分かった。
理屈では大気の層は一万メートルくらいまでしかないと分かっている。
でもそれはあまりにも薄い層だった。
僕たちはあの薄い空気の層に命を守られているんだと思うとなんだか信じられないような気がした。
でも僕たちは確かに感じたんだ・・・地球が生きていることを・・・意識があることを・・・
その時に僕たちは地球が僕たちに話しかけた声を聞いた・・・
これが君たちのふるさとだよ・・・よって。
そして僕たちはみた・・・たくさんの天使たちが地球の周りを取り巻いてその美しさの輝きをたたえる歌を歌っているところを。
キャプテンは言った。
この宇宙を探してもこんなにきれいな星はあまりないんだ。
だから君たちの星はみんなにかなり注目されている。
僕たちはなんだかジーンときてしまってしばらくははっきりと地球の姿を見ることが出来なかった。
でもいいんだ・・・僕たちは地球を・・・たくさんの命をはぐくむ母なる地球の・・・その意識を十分感じることが出来たから。
僕たちはキャプテンにありがとうと言う。
次にキャプテンは君たちの銀河系を見せてあげようと言った。
僕たちの乗ったUFOはあっという間に銀河系の外に出た。
飛んだと言うよりは瞬間的に移動したという感じ。
太陽系から銀河を抜けるにはおそらく何万光年くらいはかかるはずだから・・・
おそらくこの宇宙船は光の速度よりもはるかに早く移動している。
僕にもやっとそれくらいが分かった程度だけど・・・
太陽系はこの銀河系のかなり端っこにある。
キャプテンが位置を示してくれたからそれがよくわかった。
銀河系の中心が光の渦巻くきれいなボールのような形に見えた。
そのボールは一つ一つが太陽のような恒星の集まりで出来ている。
そのボールが虹色に輝いている。
時々ボールの中心近くで光がきらめく。
僕たちはその神秘的な光景に息をのむ。
僕たちは感じた・・・壮大な生命体のエネルギーを。
そこにはまた違う命の輝きがあった・・・
大いなる意識が放つ輝きみたいなものがあった。
僕はそこに大いなる存在を見た。
それは圧倒的な存在感を放射している。
僕たちは銀河系が・・・まさに・・・生きている事を感じた。
チェリーがそばに寄ってきて僕たち二人の手に触れた・・・
これが愛の姿なのよ・・・と彼女は言った。
僕たちはその言葉に何度もうなずいた・・・
今度も途中からよく見えなくなった・・・
なぜだかわからないけど・・・涙でくもって・・・
続きはまたね・・・
(銀河の輝きが心の中で・・・あの光景は一生忘れない・・・大事にしまっとこ)