みんな元気ですか
あるワンちゃんのお話し・・・
たくさんの人が今ワンの熱中症について警告している。
照り返しの強い日の昼間のお散歩はとても危険。
その一つ・・・ちーずさんの素敵なブログ尋ねてみてね・・・→こちら
これは以前僕がアップした記事・・・
少し北の国で生まれたワンのお話だよ・・・
タイトル(生まれ変わっても)
僕の友達のワンちゃんの話
その子は今とても幸せにある人に飼われてる。
飼い主のおじさんは少し前に現役を引退。 若いころはお仕事も忙しくて活躍してた。 若いころフランスのパリで駐在員をしてた。 そのおじさんはパリに行くことが決まってから すぐに結婚を決意した。
で一度日本に帰ってきて結婚式を終えてすぐに 二人でパリに飛んで行った。 若い奥さんは最初はあこがれのパリで 見るもの聞くもの珍しくて毎日が楽しかった。
でも昼間は旦那様はお仕事。 しばらくたつといつも彼女はひとりでさみしかった。
だからやさしい彼は彼女に子犬を飼ってあげることにした。 ある日パリのセーヌ川右岸のほとりにある ペットショップに二人で出かけた。 そしたら小さなペキニーズが二人にとても甘えてきた。 目が会うと僕を連れて行ってとうったえているようだった。 彼女は迷わず彼にこの子がいいと言って買ってもらった。
それから彼女は子犬と二人でどこにでも出かけたんだ。 自分が通い始めた、外国人のための フランス語の学校にも連れていった。 学校でもその子犬は彼女の上着のなかで 抱っこされて毎日おとなしく授業が終わるのを待っていた。 ある日先生に子犬を飼っている話をしたら 連れてきていいよって言われたからなんだ。 同級生や先生にもみんなの人気者だった。 その子犬のおかげで彼女はとても楽しくパリで過ごした。
パリの郊外の秋のブローニュの森は その子犬のためだけのドッグラン 秋のブローニュはマロニエの葉っぱがたくさん つもってまるでふかふかの絨毯のよう。 毛が長いペキニーズはいつも落ち葉を まるでお爺さんのコートの様にまとって走っていた。 丸々とした子犬がコロコロと走るその姿は 本当にかわいかった。
やがてパリの駐在員事務所は その頃突然襲った不景気で縮小。 子供のいない二人はそのペキニーズを連れて 日本に帰って行った。
日本に帰ってきて一年くらいたった 5月のある日曜日のこと。 お天気のすごくいい、 夏のような日差しが照りつけるその日、 お散歩をしてる途中でその子は アスファルトの照り返しのせいか 心臓まひをおこして死んでしまった。 腕の中で徐々に冷たくなっていくその子を 抱えながら彼女はいくつも動物病院を走って回った。 けどあいにくお休みの日でどこも開けてくれなかった。 で最後にやっと一つだけドアを開けてくれた 動物病院で診てもらった時にはもう手遅れだった。 強心剤とか注射してもらったけど反応がなかった。 短い5才の生涯だった。
二人にはその頃赤ちゃんが一人誕生してた。 そのペキニーズは赤ちゃんと一緒によく遊んだ。 坊やが歩けるようになったころ、 坊やはその子の尻尾をふんずけたりしてた。 もちろんわざとじゃないよ。 よちよちあるきだから尻尾を踏むのはしかたないんだ。 そのペキニーズは無邪気にいじめられても 決して坊やを咬まないって決めていたんだよ。 二人の大切な初めての赤ちゃんだし。
二人はあの犬はきっと僕の役目はもう終わった と感じたのかもしれないねと話し合った。
確かに赤ちゃんのほうに 特別な注意が向けられるのは仕方がない。
でも決してその犬の事を忘れたわけではなかった。 若い二人はその子の死をいたんで しばらくは毎日涙を流した。 その時二人は心の中で言ったの。
いつかきっとまた戻って来てねって。
ご夫婦にはその後もう一人男の子に恵まれ 二人の子供を立派に育てた。 二人の子供は大きくなってたくましい社会人になった。
そして子供たちが巣立っていって しばらくしたある日心やさしい子供たちは、 また二人だけに戻った夫婦に子犬をプレゼントしたんだ。
その子犬のしぐさや性格が あの頃のペキニーズそっくり・・・。 おじさんは確信したんだ。 あー、また帰ってきてくれたんだねって
で心の中でつぶやいたの・・・
そして今度はたくさん長生きしようねって
その子がいつもお散歩で出会う僕の友達なんだ (たくさん友達がいて僕はホントに幸せ・・・
しみじみ~)