みんな元気ですか
今話題のテレビ番組にからんだ話し・・・
イッピーパパが学生時代の頃
アメリカの日系人社会で少しのあいだ暮らしたことがあった。
シカゴに遠い親戚のおばがいて彼女の家でお世話になった。
彼女は離婚していて子供はいなかった。
だから彼女が亡くなった後には何も残ってはいない。
おばは確かデパートの事務をしていた。
その職場に連れて行ってもらったこともあった。
彼女は二つ名前を持っていた・・・
日本人の名前とアメリカ人の名前。
そして心も二つ持っていた。
日本人の心とアメリカ人の心。
彼女は日系2世。
日本語もたどたどしかった。
今は2世もほとんど死に絶えて残ってはいないと思う。
3世もリタイアして今は4世、5世の時代。
彼女はよくカリフォルニアのサクラメントの強制収容所の事を話してくれた。
本当につらい思いをしたらしい。
第2次大戦で日本とアメリカが壮絶な戦争をしていた時
すべての日系人が敵性外国人の扱いを受けて
土地も財産も取り上げられて強制収容所に収容されていた。
アウシュビッツほどではないが生活環境は似たようなものだったらしい。
周りに何もない砂漠のような土地に建てられたバラック小屋に
たくさんの日系人が押し込められて自由のない生活を強いられていた。
夜に聞こえて来るのは砂まじりの風の音だけ。
暖房も満足にないので冬は本当に寒かったらしい。
そこでの生活がどんなものだったか
人々の思いがどんなものだったのか
その説明は今草彅くんが主演しているドラマに譲る・・・
おばは事務員として仕事をしていたが
日本舞踊を若い日系人の女の子たちに教えていた。
そのお弟子さんに同年代の日系人が数人居たので
シカゴを案内してもらったりした。
あの時のみんなの優しさに心から感謝を捧げます。
シカゴでは毎年夏になると盆踊りをやっていた。
お弟子さん達はみんな浴衣を着てその日のために練習に
励んでいた事を思い出す。
彼女たちの晴れ舞台はシカゴ西本願寺。
外国の仏教寺院としてはかなり規模の大きなお寺だった。
夏には毎年日本の文化を紹介するイベントもあり盛大な盆踊りだった。
このイベントは今でも続いていて数万人規模の観客が集まるらしい。
彼女たちは自分たちのことを「マイノリティー(少数民族）」と呼んでいた。
アメリカでマイノリティーと言えばプエルトリコやメキシコ系のヒスパニック系の人種
が中心だがそう言われればアメリカの中では日系人も
中国人や韓国人と一緒のアジア系の中の
少数民族なんだと改めて知らされた思いをした記憶がある。
少し長いので続きます・・・
(あの頃のみんな・・・元気でいるんだろうか・・・
）
