ふらんす・パリ 3 プティット・アマン(愛人)

みんな元気ですかドキドキ

きのうの続き・・・グッド!

フランスでは若年層(25才以下)の失業率がかなり高い。

軽く20%を超えている。

この傾向は昔から続いている。

だからパリには貧しい暮らしをしている女の子が多い。

田舎ではなかなか就職できないので都会に出てきて

仕事を探すと言うのは日本と同じ。

あるいは実家から仕送りを受けてパリの学校に通っている若者も多い。

若い女の子がお金持ちの愛人になっているケースは昔から多い。

そのことが小説になったり映画の題材になったりしている。

ラテン系の国・・・特にフランスやイタリアはそのあたりにかなりおおらか。

大物政治家でも毎年これに類するスキャンダルの暴露記事が出るが

政治生命を脅かすような事まで発展したケースはあまりない。

お国柄なのかもしれない。

そのような背景を参考にこんなストーリーを書いて見たことがあります。

再放送ですがフランスの近世の歴史的事情がよくわかると思います。

第二次世界大戦の終わり頃のお話しです・・・

僕(精霊イッピー)の大好きな友達・・・パリの芸術の精霊「ジュヌビエーブ」がどうして

精霊になったのか・・・

[パリは燃えているか・・・]

僕はパリでひとりの不思議な少女と友達になった。

彼女は17歳くらいのとてもきれいな人。

でもこの世の人ではない。

それってこの世の人じゃないくらいにきれいって言うのと似てるけど・・・

それくらいきれいな人なんだ。

名前はジュヌビエーブ。

僕にはその名前がうまく発音できないからジュンって呼ぶことにした。

もちろん少し親しくなってからの事。

ジュンがなくなったのは第2次大戦の終わりころ。

つまりあのヒトラーの終わりの頃の時代なんだ。

ヒトラーのドイツ軍はその頃フランスを占領していた。

だけど米英の連合軍やフランスのレジスタンス(抵抗運動)

のために苦戦していた。同盟国のイタリアも負けた。

もうひとつの同盟国の日本ももうすぐ負けることもわかっていたし、

遠過ぎて援軍を頼むわけにもいかなかった。

その頃はドイツとイタリアと日本の3カ国は戦争の同盟を結んでいたんだ。

最後には敗色が濃厚になっていた。

そしていよいよ連合軍がフランス北部の

ノルマンディー海岸から上陸したことが分かった。

アメリカを中心にした圧倒的な武力を誇る軍隊が

フランスをドイツ軍から解放するためにやって来たんだ。

ヒトラーは占領下のパリにいたドイツ軍の最高司令官、

つまり自分の部下の将軍に連合軍がパリにはいってくる前に

パリを全部焼き払えって命令したんだ。

将軍はパリの主な建造物や公共の建物の

ほとんどすべてに爆弾を仕掛けてその命令を実行しようとしていた。

ジュンは少女時代貧しいパリの家庭に育った。

狭いアパルトマンで家族みんなが暮らしていた。

戦争のため生活はますます苦しくなっていった。

で仕方なくドイツ軍のもとで仕事をすることにしたんだ。

友達や親戚からは裏切り者と呼ばれた。

でも家族の生活のためにはしかたなかった。

それがある日将軍の目にとまり自分の身の回りの

世話をするように命令された。

そしてジュンは16歳の時に将軍の愛人になった。

将軍はまだ幼い彼女にはとても優しかったんだ。

だから彼女も一生懸命につくした。

フランスの仲間からは裏切り者と呼ばれながらも・・・

将軍は最後の日を迎える時ヒトラーから

パリを焼き払うように命令されていることにとても悩んでいた。

本当は心の優しい人だった。

しかし部下の手によってパリを徹底的に

破壊する準備は着々と進んでいた。

それを知ったジュンは一生懸命に将軍に

自分がどれだけパリを愛しているか話をした。

落ち葉の積もるリュクサンブール公園で遊んだことや、

家族が飼っていた子犬の事、自分が通っていた

ポルト・ド・リラの近くのリセ(小学校)の事を話したんだ。

彼女にとってはその一つ一つが宝石のような思い出だった。

だからパリを破壊しないように将軍に頼んだ。

それまで迷っていた将軍は最後の最後の瞬間に

ジュンの言葉を思い出してヒトラーの命令に従うことをやめたんだ。

将軍には本当に勇気のいる決断だった。

ヒトラーに銃殺されることはわかっていた。

しかしこの美しいパリを破壊してしまう事は彼には出来なかった。

なぜならこのころ将軍は純粋で妖精のようなジュヌビエーブを心から愛していたから・・・

その日の午後ヒトラーから電話がかかって来た。

パリは燃えているか」と・・・

ドイツ軍が退却する前にジュンは将軍の部下の若き将校によって射殺された。

将軍をヒトラーの命令に背かせたのは彼女だってわかったから・・・

・・・・・・そして今のパリがある・・・・・・

イッピーの独り言

(僕の大好きなパリジェンヌ・・・ジュヌビエーブ・・・ふ~・・・ラブラブ

ペタしてね