みんな元気ですか
さっきの続き・・・
いちきしまのひめはなぜこの神社にいるのかから説明を始めてくれた・・・
彼女の話によると厳島神社は日本列島のいわゆる鬼門の方角つまり南西を守っている神社なんだ。
古い言い方をすると羊猿(ひつじさる)の方角。これは丑寅(うしとら)と対角であり、この二つを結ぶ線は日本そのもの。日本の国自体がこの北東と南西に伸びている。この角度の持つエネルギーは特別に強い。
なぜならいろんな精霊が大勢出入りするから・・・いわば地球の上の精霊達の交通の要所。
だから自然神の支配と保護があまねく行きわたっている。
小さな島国が繁栄している理由はそこにもあるのよって彼女は言った。
彼女がこの厳島にとどまる理由はもう聞く必要はなかった・・・
日本と言う国の鬼門を守っていたんだ・・・
もしそれが破れたら日本は危なくなる・・・かもしれないから。
いちきしまはここまで説明して僕がついて来ているかどうか尋ねた。
その説明はとてもわかりやすくそこまでは納得。
僕も説明について行けた。
しかし次の話はついて行くのに少し苦労した。
この厳島神社は弥山(みせん)と言う社殿の奥にある山が本当のご神体。
この山は大きな岩で出来ていてとても強いパワーをもっているの。
山頂にも大きな奇岩がいっぱいあるわ。
孤島の上の岩と社殿。陸からそれほど離れていないけど、人間の出す雑念と意識の雑音から隔離されている場所にあるという意味でフランスのモン・サン・ミシェルとエネルギーが似ているのよ。
僕はジュヌビエーブと一緒に訪れたフランスの北部の海の孤島にある古い教会(のエネルギー)を思い出した・・・
確かに似てる・・・かも・・・と僕は思った。
神社と教会は違うけど・・・祈りのための場所・・・
両方とも世界遺産・・・(は多分関係ないけど・・・)
少し前にこの神社が大きな台風で壊されかかったときにわたしは同じエネルギーを持つと思われる精霊に助けを求めた事がある。
誰が答えてくれるのかその時にはわからなかったけど必死に祈ったの。
それにこたえてくれたのがジュヌビエーブなのよ。
彼女はモン・サン・ミシェルのパワーを運んで来てくれたのよ。
と言うよりモン・サン・ミシェルのエネルギーと厳島をつないでパワーを補給してくれたの。
それでこの島はひどく破壊されずにすんだのよ。(・・・だから鬼門が守られた。)
ひぇー、そんなことが出来るのと僕
祈りは通じるのよ・・・といちきしまがにっこりほほ笑んで言った。
「それに弥山の言霊はモン・サン・ミシェルの一部だしね・・・」と彼女は謎めいて言った。
僕はしばらくしてからわかった・・・「あー、モン・サン・みせん」・・・またまたひえー少し無理があー・・・
いちきしまはかまわず進めた・・・
世界はいまひとつになりつつある・・・だからフランスのエネルギーと日本のエネルギーがつながったの。
以前ならこれはあり得ないことよ・・・
だから・・・あの時の台風は単なる災害ではなくて、これを加速するために自然神が与えたチャンスだったの・・・
そして私はジュヌビエーブとそれからとても親しい友達になったのよと彼女は言った。
このキーワードがまた僕の耳にこだました・・・
・・・世界はいまひとつに・・・
この動きを加速するためにいまあなたと私が会っているのよ・・・
台風とか災害がきっかけになる必要はもうないのよ・・・
そ、そうだね・・・と僕。
美人はいつも少し強引・・・・・・
(こんどの姫は疲れるな~・・・フー)