明日は春のお彼岸の日。
お彼岸の日には僕はいつもこのお話をくり返ししている・・・。
あるワンちゃんのお話し・・・
きのうはお彼岸の日
とてもお天気が良くて気持ちが良かった。
少し風が強かったけど。
その風の音を子守唄に聞きながら
僕はお昼寝をしてた。
そして夢の中で・・・
たくさんのペット達の声に誘われるようにして
ある公園の近くまでやってきた。
そこは大きな動物霊苑。
僕はそこでたくさんのペット達が集まっているのを後ろからそっと見ていた。
きのうはお彼岸の日。
いまからお坊さんがあげるお経に守られて
その子たちはみんなちょうど虹の橋を渡るところ。
僕はその中のあるワンちゃんの事が少し気になってずっと見ていた。
ほかの子と少し様子が違うんだ・・・。
ほかの子はみんな
ワンちゃんやネコちゃんやうさぎさんや小鳥さんもそのほかのペット達も
お父さんやお母さんがそこに来てくれていて最後のお別れをしていた。
でもその子のところにだけはまだ誰も来ていなかった。
だから・・・
入り口の方を何度も何度も振り返りながら
「まだかなぁ・・・まだかなぁ・・・」ってつぶやいているのが僕には聞こえた。
式がもうすぐ終わる頃になるとその子は一人で
じっと涙をこらえているのが僕には分かった。
そして僕には別の事も分かった。
その子のお父さんはお仕事でいつも忙しかった。
お母さんも昼間はお仕事に出かけていた。
生きている時にはあまりお父さんとお母さんにかまってもらえなかった。
でもそれは仕方がなかったんだ。
でもそのおうちの小さい女の子とはすごく仲良し。
でもその女の子はまだ小さいから大人の人に連れてきてもらわないと
この霊苑には来ることが出来なかったんだ。
お家からそんなには遠くはなかったけど・・・
でもきょうもお父さんもお母さんもお仕事で忙しい。
そのワンちゃんはおうちのみんなが大好きだった。
だからせめて一言・・・おうちの人に言いたかったんだよ
「僕を大事にしてくれて
いままで本当にありがとう。
僕はみんなが・・・こころから大好きでした。
僕はこれから虹の橋を渡るけど・・・
みんなの事は忘れない。
いつでもみんなが仲良く暮らせるように守ってあげるからね。
僕と一緒に過ごした楽しい思い出をどうぞ胸にしまって
時々は僕の事を思い出してください。
そして・・・さようなら」・・・って。
お坊さんのお経はもう終わっていた
ペットのためのお彼岸のお別れの式は終わりに近づいてきた
でもその子の家族はまだ誰も来ていない・・・。
その子は涙をこらえて悲しそうにもう一度後ろの入り口を見た
僕は祈った・・・あの子の家族が来るかもしれないから
どうかもう少し待ってあげてください・・・って。
ほかのペット達はみんなうれしそうに・・・もうすでに虹の橋を渡り始めた。
そろそろその子の順番が来る。
その子はじっと涙をこらえながら後ろを振り返るのをやめて・・・下を向いた。
・・・その時だった。
息をはーはー言いながら小さい女の子が後ろの入り口から入って来た。
そこにいた人たちがみんな一斉に振り返る・・・。
その子は一生懸命にここまで走って来たんだ。
式に間に合うように。
それをみたそのワンちゃんは肩を震わせて・・・そして・・・涙笑いになった。
そのワンちゃんは涙でくもった瞳で・・・うれしそうにその女の子に笑いかけた。
その笑顔に胸の中の想いのすべてを込めて
その女の子もにそれが分かった。
だからそのワンちゃんに笑い返した・・・涙顔で・・・。
そしてそのワンちゃんは虹の橋を渡るほかのペット達の列の一番最後について行った
何度も何度も後ろを振り返りながら・・・
明日はきっとこんな光景がたくさんあるんだ。
こんなときだからお坊さんのお経はないかもしれないけど・・・。
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(災害にあったペット達の御魂が安らかでありますように・・・心から祈る僕)