みんな元気ですか
きのうの続き・・・
季節はもう5月・・・。
だんだんあたたかくなると
山にはいる人も増えるかもしれませんね。
そんな時はこのお話を思いだして下さい。
山に住む不思議な一つ目の男の話しは
実は一つや二つでは無いんです。
同じような体験をした話しはたくさんあるんです・・・
やはり数年前の2ちゃんねるからのお話しです。
「一つ目のおっさん」
私の体験です。
現在大学3年でそれは大学2年になってしばらくした時の話です。
久しぶりに地元に帰り、家族に近況報告をすませると
何となく昔よく遊んだ近所の山に行って見たくなりました。
外は少し寒かったこともあり、ウイスキーの酒瓶を片手に
軽く飲みながら出かけました。
山に入ると、昔と何ら変わってないことを確認できて
非常に嬉しかったです。
しばらくそうしてフラフラ歩いていると少し遠くの茂みから、
「こっちにきて飲まないか」 と誘う男の声が聞こえました。
茂みの周りは薄く照らし出されていて
焚き火をしている様子でした。
酔っていたのも手伝い、別に怪しいとも思わず茂みに行くと
男が一人で焚き火をしながら魚を焼いていました。
ウイスキーを渡すと珍しがりずいぶん気に入ったらしく、
私に魚を勧めながらいろんな昔話を話し出したのです。
魚は美味しかったし話も面白く、
とても楽しかったのを憶えています。
しばらくすると男は「そろそろ帰りな」と言ったので、
私はウイスキーの残りはあげると言い立ち上がりました。
すると男は満面の笑顔で魚や山菜などをどっさりとくれました。
その時になってはじめて私は男の顔を見たのですが、
目が一つしかありませんでした。
しかし、怖さは不思議と感じず、
なぜ今まで気付かなかったのかもわかりません。
その後、祖母に土産を渡しその話をすると、
それは山神で善いものに出会ったなと笑っていました。
私も「ああ、だから洋酒をあんなに気に入ったのか」
と妙に納得してしまい笑ってしまいました。
またウイスキーを持って行ってみようと思います。
その男がしてくれたの話の内容は、昔からその山と周辺を
生活圏にしていた人たちの生活の様子でした。
山菜取りにきた親子がいて、子供が転んで
大泣きするのを必死であやす親の様子だったり
本当に何でもない事ばかりだったんですが、
身振り手振りをつけて親や子供を演じ分けたりと、
中々の芸達者でした。
話してる間は全然、違和感を感じず
普通のおっさんと話してる感覚でしたよ。
だからもしかしたら単に光の加減とかで
見間違えた可能性もあると思います。酔ってたし。
ただ転んだ子供の話のときに「着物が破れた」
とか言っていたのでもしかしたら
本当に神様で古い話だったかも知れません。
そうだったらいいなあって思います。
その後日談です。
今、田舎のばあさんの家から書き込んでるんですが、
昨日の夜にまたウイスキー 持って山に行きました。
会うことはできなかったんですが、
以前と同じ場所に空の酒瓶と山菜が置いてあったんです。
酒瓶はラベルのあたりが多少はがれてたけど
ピカピカに磨いてありました。
山菜は取ってきたばかりのようで葉がピンとして
みずみずしかったから、 もしかしたら誰かが取って
置いてあるのかと思ったんですが、周りに人がいる気配も無く、
これはやっぱりあの時のおっさんかなと思い、
ウイスキーを置いて山菜抱えて家まで帰りました。
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おばあちゃんの話しからこれはただのおっさんではなく
山の神様らしいのです。
しかも良い神様で人間が好きらしいのです。
しかも話し好きで、どの神様も決まって酒好き・・・
それに人間の事をよく見ている様子も分かりますよね。
酒瓶を磨いてかえしたり
山菜のお土産まで付けてくれたりとなんか義理堅いし。
もしかすると山神はさびしがり屋さんなんでしょうか。
だって時々山にはいって二度と帰って来ない
子供達の話しは良くありますよね。
僕は思うんです・・・
その子供たちはきっと自分で帰らない事を
決めていたんじゃないかって・・・
きっと山神様と暮らすのは
とても面白かったんじゃないかって・・・
そんな子供たちが大人になって時々町におりて来て
不思議な術を使う「役(えん)の行者」とか
「天狗」って呼ばれた人たちになった事は
あまり知られていません。
今でもそんな人はあなたのまわりにも
いるかもしれません・・・
(山できつい修行に耐えてるボク・・・キビシイィ~)