山に住む不思議ないきもの 3 犬神になったシロ

みんな元気ですかドキドキ

トワイライトゾーンの続き・・・グッド!

同じく数年前のちゃんねるから

(じいちゃんと犬のシロ)

俺の住むところは田舎で山の近くにじいちゃんと両親と俺とで暮らしている。

つい先日の朝方、家の前に真っ白な左前足だけ黒い成犬の

亡きがらが横たわっていた。じいちゃんが一目見るなり「シロッ!」

と叫んだ。親父も「本当だ…シロだ…。」と言って呆然としていた。

じいちゃんは「長い間、おつとめご苦労だったなぁ」、

「死んで帰ってくる奴があるか」、「だが帰ってきてくれてありがとう」

とか少し泣きながら、その真っ白な犬を撫でながら呟いていた。

その晩、じいちゃんはシロを自室で寝かせて、翌日、庭に埋めた。

それからじいちゃんは大工だった経験を活かし簡素な社を

シロの上に建てた。そのあと昨日じいちゃんとシロの話しを聞かせて貰った。

じいちゃんは若い頃、大工兼猟師だったらしくある日の山中で

真っ白なだが左前足だけ黒い子犬に出会った。

子犬は衰弱しており近くに親犬の気配も感じないことから

「ああ、捨てられたのかな」と思い、連れて帰り飯をやり休ませた。

子犬はすぐ元気になり、じいちゃんはシロと名付けた。

シロはじいちゃんにしか懐かず、俺の親父(当時小学生くらい)が

遊ぼうとしても無視されたらしい。

シロはとても賢く育ったようで猟に連れていくと兎や狸等何処からか

捕まえてきたらしい。そんなシロをじいちゃんも可愛がり

じいちゃんとシロはいつも一緒だった。

ある日、いつものように山に入るとひどく悲しい雰囲気が漂い

獲物もサッパリだった。シロも何か様子がおかしい。

その日は諦めて家に帰った。が、変な胸騒ぎがしていた。

シロも様子かおかしく、落ち着きがないようだった。

その晩、夢をみた。

大きい山犬がじいちゃんの前に現れて、山の神が死んだこと。

後継者がまだ決まらないこと、シロは山の神の血筋なので

山の神の代行をして貰うこと等を告げた。じいちゃんは反対し

シロを探しに行かなきゃと思ったところで目が覚めた。

起きると部屋に入れたはずのシロがいない。家中、近所中

探したがとうとう見つけることができなかった。

その後、じいちゃんは猟師をやめた。だが、山菜取りになど

山に入ると猪や狸などまるでむこうからつかまりに来たように獲れたらしい。

その山は犬を奉っていたので、たまにお酒やシロが好きだった

食べものを社に届けた。

そして月日が流れてそのことが起きのです・・・

じいちゃんは「長い間、おつとめご苦労だったなぁ」、

「死んで帰ってくる奴があるか」

「だが帰ってきてくれてありがとう」

とか少し泣きながらいつまでも

その真っ白な犬を撫でながら呟いていました。

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犬神を祀る山は今でもあるんでしょうか。

もうそんな事もなくなったような気がします。

その昔・・・と言ってもつい数十年前くらい前までの事ですが

人と犬神は山でお互いにすみ分けをしていました。

そしてお互いに助け合っていました。

村人や子供が山道に迷うと犬神は助けに来てくれました。

でも今はもうそんなこともないと思います。

そんなことがなくなっても彼らは決して

いなくなったわけではないと思います。

犬神はそんな人間に怒っているのでしょうか。

それともさびしがっているのでしょうか・・・

イッピーの独り言

(あのね・・・犬神は来てくれないみんなを待ってるんだよ…首を長くして・・・こんな風にあせる

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