みんな元気ですか
きのうのう続き・・・
今日は富士山にいる神様のことです。
イッピーファルコンはいちきしまのひめのみことに続いて
富士山のこのはなさくやひめに会いに行きます。
それはこんな感じでした・・・
きょうはこのはなさくやひめのみことにあいに行く。
僕は昨日と違って何処に行けば彼女に会えるか飛び立つ前にわかっていた。
それは富士山・・・
もちろん僕の鼻がそれを教えてくれる。
このはなさくやのイメージを思い浮かべると桜の花の香りがする。
桜の花の香りはすごく微妙。ほとんど匂わない・・・
でも僕の鼻はふつうの犬の能力ではない。
自慢じゃないけどファルコンになった僕はそのまた100万倍くらいの嗅覚をもつ。
・・・ってこれは物のたとえで、本当に100万倍かどうかは僕もわからない。
それに嗅覚が僕に教えてくれているのかも実際はあまり自信がないんだ・・・
と言うのは鼻を使わなくても僕にはわかってしまう時があるから。
それに香りはとても移ろいやすいし、一種類じゃないことが多い。
それどころか僕の経験では多い時は200種類くらいの成分が一度に出す臭いが香りなんだ。
たくさんの匂いがすればこれだって特定出来るものでもない。
前にも書いたけど・・・(風はともだち
)
僕が香りで相手を特定するときは、匂いそのものではなくてはその香りが奏でる音階みたいなもののメロディーが(多分・・・鼻から)聞こえてくるんだ。
香りには音階がある・・・たくさんの香りがするときはその順番や強弱でメロディーやハーモニーになって聞こえるんだ・・・その時の感情の居場所でメジャーやマイナーに聞こえる。そして誰にでもこの音楽はあるんだよ・・・
きょうはこんなことを思いながら僕はかなりゆっくりと飛んでいた。
おなじ上空をウナギみたいにぐるりっと回ったりしながら・・・
言っとくけど僕の体はウナギみたいには長くはないよ・・・
そして同時に少し考え事をしていた。
僕は今まで会った精霊たちのために何が出来るんだろうって・・・
富士山が近づいてくる。麓に浅間(せんげん)神社がある。たくさんの桜に囲まれたきれいな神社。そこが彼女の普段の居場所らしい。
そこでこのはなさくやは僕を出迎えてくれた・・・
今日は前振りのお出迎えはなし。その代わりに静かで心ふるわせるような音楽が優しく聞こえて来る。
それは神社の周りの樹木や小鳥や小動物達が一斉に放った香りと音のアンサンブルだとわかった。
この音楽は一度聞いたことがある気がした・・・
森の天使が生まれる時の音楽と似ていた。(森のコンサート
)
音と香りがこれほどまでに調和を図ることが出来ることを僕は初めて知った・・・
僕は感動で胸をギュッとつかまれるような気がした。
タイのお出迎えとは大分違う・・・このはなさくやマジックに早くも落ちてしまった・・・気がした。
この姫神もまた本当にきれいな人(精霊)だった。
もしかすると(好みの問題かもだけど)ジュヌビエーブよりもきれいかも知れない・・・と僕は思った。
透き通るようなピンクの頬と桜色の唇をしていた。(あっ、そんなにじろじろ見ていたわけじゃないよ・・・)
僕のことはとっくに伝わっていたらしく親しそうに話しかけてくれた・・・
誰からかはもう問題ではないけど・・・多分ジュンといちきしまのひめの二人。
「待っていたのよ。イッピー」と今度は大和言葉はなかった・・・それにその声もまるで音楽・・・のようで僕はうっとり。もう少しでボーっとしてしまうところだった。それを気づかれないように僕はあわてて咳払いをして、本題に入った。
ジュヌビエーブやいちきしまのひめのみことやセドナのラヒーリオや樹木や小鳥や風さんと友達になったこと。
そしてみんなとどんな体験をしたかを話した。
話したと言っても精霊の会話は全部言葉を使うわけじゃない。これも前にイルカのコミュニケーションのところで書いた(One for all
)けど必要に応じてビジョンを使うんだ。大容量の情報を一挙に電送するのと同じ。長い話でも一瞬で伝わる。それに言葉を通さないから誤解がはいる余地がなくて安心なんだ。
そして自分ではわからないけどどうしても彼女に会う必要を感じている事を話した。
このはなさくやは僕の話を奥ゆかしく優雅な物腰で静かに最後まで聞いてくれた。
大容量電送方式の会話は途中で相手の話をさえぎることが難しいと言うのはあるけどね・・・。
と言うか僕はこれらの長い話を相手がちゃんと聞いてくれているか(一応の礼儀としてだけでも)途中で確かめもせずに一挙に喋った。
(今思うと僕はこのきれいな人の前で少し舞い上がっていた・・・かもしれない・・・。でも言っておくけど僕は決してジュンといちきしまとこのはなさくやの3人のうち誰を選ぼうかなんて決して思っていないからね・・・ほ、本当だってばぁ・・・)
でも彼女は全部わかっていた・・・僕が心配する必要は全くなかった。
と言うのも僕が彼女のところまで来て本当に知りたかったことを彼女はもともと知っていたんだ・・・
ぼくさえも知らなかったことを・・・
このはなさくやひめの後半に続くよ・・・
(うーん、このはなさくやを思って身もだえする僕)
あんなにきれいな人見たことないよ・・・)