みんな元気ですか
きのうのつづき・・・
ケンタはお母さんに妹のクッキーがいなくなった事をはなした。
クッキーが沼に飲み込まれたことも・・・
その沼で以前友達の自転車が沈んだことも・・・
しかしお母さんの反応は意外なものだった。
ひとこと・・・「あの子はね・・・向うに帰ったんだよ」とだけ言った。
ケンタは思った・・・向うに帰るって死んじゃったってこと?
それとも生きててどこかの世界に行ったってこと?
お母さんは答えてくれなかった。
ケンタはそれがとても変だと思った。
そんなのおかしいよ。だって妹が目の前でいなくなったんだよ。
探しもしないどころか、落ち着いていてちっともあわてる
事もなく手を止めることもなく日常の生活の続きをしている。
これってどこか変だ・・・とケンタは思った。
そう言えばケンタの心に何か引っかかるものがあった。
この世界は変だ・・・。
どこって上手く説明出来ないけどどこかが微妙におかしい。
たとえば・・・
自分の住んでいる家は分かるのに・・・
家の番地どころか、その街の名前が分からない・・・
道を歩くおとなに話しかけても誰も返事をしない・・・。
公衆電話にお金を入れたら余った分のお釣りが出て来る・・・
もっとおかしいことには
子供たちのだれも自分の誕生日を知らないんだ。
ケンタは何がなんだか分からなくなりそうな頭で
必死に考えた。というより何かを思い出そうとしていた。
子供たちが誕生日を知らないということは親もそれを
知らない・・・。だとすると子供たちは親から生まれて
来たんじゃないかもしれない・・・。
じゃあ僕はどこから来たんだろう。
そのときにケンタは思いついた。
そうだ・・・クッキーがどこに行ったのか探せばわかる。
とするとやることは一つ・・・
続きはまたね・・・
(ボクは小さい妹探しに行くんだ・・・)