外国で暮らすと言う事 4 Hidden Agenda

みんな元気ですかドキドキ

前回の続き・・・グッド!

成績優秀者の評価方法について考えてみたいと思います。

実はこの中に日本と西欧の文化の違いがよく表れています。

昨日のケーススタディーの目的はもちろん経営の色々な

局面におけるさまざまな問題にいかに合理的に対処できるように

なるかが最大の焦点です。これ自体は経営者の視点です。

しかし実はこれは同時に優秀な社員の視点でもあります。

経営者が何を考えているかという視点を社員が同時にシェアする

ことによってその会社がさまざまな問題にいかに素早く効率的に

対応できるかという点に直結します。共通の問題認識は最大の

コミュニケーションのツールになるからです。

アメリカの会社では上下の区別なくファーストネームで呼び合う

事が普通です。この習慣も話のしやすさを演出します。

日本にはこの習慣はありません。社員が社長を下の名前で

呼ぶことは通常は考えられません。日本の会社の「社員」にとって

「社長」は非常に話がしにくい相手なのです。

これは大きな彼我の違いです。

どちらがよいかを比較するわけではありませんが・・・

日本の会社では優秀な社員がこれが理由でその能力が

埋もれてしまう事もありそうですね。

アメリカの会社で「いかに優秀な社員を雇うか」というテーマは

非常に重要です。

しかしこれは受け入れる側の能力や体制を同時に問われる

事にもなります。今までの日本の会社ではおそらくそちらは

問われることはないでしょうが・・・。

先のケーススタディーでの隠れたもう一つのテーマは実は

チームワークなのです。このケーススタディーでは表だって

チームで何かを成し遂げることではありません。どちらかとい言うと

チームプレイと言うよりは個人プレイです。アイディアやそこに至る方法の

合理性や優秀さを競うと言う面があるからです。しかし生徒同士の

コミュニケーションがとても重要な役割を果たします。同様に担当教授との

コミュニケーションも大切な要素になります。問題について話し合いを

することによって自分の意見の間違いに気がつくことも多くあります。

同時に自分が気がつかなかった解決のヒントをもらう事も出来ます。

それ以前に問題についてのアプローチ自体が目的に沿っているかどうかを

確認することも出来ます。個人プレイである以上にチームで同じ目的に

向かって進むと言う意味を理解しているかどうかが同時に試されそして

訓練されているのです。これを「Hidden Agenda」といいます。

「(隠された)裏の目的」と言う意味です。この言葉の印象通りに

悪い意味でもよく使われることもあります・・・。

さて、

生徒に対する評価方法ですが・・・

質的側面と量的側面の両面から評価を下します。

量的側面とは「quantitatives」といいます。

質的側面とは「qualitatives」といいます。

量的側面から来る成績は目に見える実績に対して評価を受けます。

例えば何回担当教授と話し合いを持ったかや、テストの成績です。

質的側面は目に見えないところの質に関する評価です。

まさにこのケーススタディーがチームワークであることを

理解していたかどうか・・・もその評価に含まれるのです。

そしてこのマネージメントトレーニングの最後にはこの両方の

側面の評価の各ポイントについてオープンに納得がいくまで

説明を受けます。

生徒はこれによりオールラウンドな能力開発の意味を知ります。

そしてチームプレイの哲学を徹底的に学ぶことになります。

日本にもチームプレイがあります。

しかしその意味は実はかなり違うのです・・・

続きはまたね・・・グッド!

イッピーの独り言

(これおいらのチームメイト・・・くまっちだよ・・・グッド!

ペタしてね