小さいおじさんと赤い落ち葉

みんな元気ですかドキドキ

夕暮れ時のお話し・・・グッド!

僕はパパを連れてよくお散歩に行くんだ。

雨の降っていない日はほとんど毎日。

これでもパパの健康には気を使ってる。

パパの歩く速さをよく見てリードを引っ張ってあげるんだよ。

あまり早すぎるとパパがついて来れないし

あまり遅すぎると運動にならない。

だから適度な早さが大切なんだよ。

でもパパは時々変な術を使う事がある。

こないだもこんなことがあった・・・

僕には公園のお気に入りの場所がある。

そこには友達の桜の木さんがいてその日に何があったか

その木さんとお話をするのが楽しみなんだ。

その日は桜の木さんの落としたきれいな葉っぱのじゅうたんの話をしていた。

これがその時の写真・・・

イッピーの独り言

(いつもの公園で)

イッピーの独り言

(少し前の日の同じ公園・・・)

二つの写真は何かが違うんだ。

みんなはその違いが分かるかなぁ~・・・

前の時からそれほど時間がたっているわけじゃない

だけど何かが違うんだ。

僕はそれがさっきひょんなことから分かったんだ・・・。

僕はいつものようにパパを連れて早すぎず遅すぎず

後ろを振り向かずに歩いていた。

公園の桜の木さんのところに行くために。

すると後ろでパパの気配が・・・消えた。

代わりになんだか4~5人の気配がする。

でも後ろで引っ張る強さは変わらない。

変だなって思って僕は後ろを少し振り返った。

パパがちゃんとついてきているか確かめようとして・・・

すると僕のリードを引っ張っているのはパパじゃなかったんだ。

僕はびっくりしたけどそんなにはあわてなかった。

後ろには小さいおじさん達が10人くらいいたんだ。

そのうちの5人が僕のリードを引っ張っていた。

と言うよりぶら下がっていたって言うのが正しいかもしれない。

残りの半分の小さいおじさん達は・・・つまり5人なんだけど

なんと公園の桜の木さんのきれいな赤い落ち葉を

せっせせっせと拾っていたんだ。

だから公園にはもう赤い落ち葉はほとんど残ってなかった。

みんなにはもう分かっていると思うけど

それがこの二つの写真の違いなんだ。

つまり片方にはあかい落ち葉は一枚もないんだ・・・。

次の瞬間には僕のリードを引っ張っているのは

パパに戻っていた。

僕は一瞬自分の目を疑った。

あれは本当に起きたことなんだろうかって。

だからパパに聞いてみた。

でもパパは「えっ、なんのこと?」とか言って分からないふりをしていた。

でも僕はちゃんと知っているんだ・・・

あの小さいおじさん達はパパの友達で

公園の赤い葉っぱを集めてきっと病院に持って行くんだよ。

そこにはずっと重い病気で入院してて外に出られないで

季節の移り変わりが分からない子供たちがいる。

その子供たちにあのきれいな葉っぱだけを集めて

持って行ってあげたんだ。

だから公園には

もうあのきれいな赤い葉っぱは

一枚も残っていないんだ

あの赤い葉っぱは

命の赤い葉っぱなんだよ

桜の木さんの命の力がいっぱい詰まっている葉っぱなんだ・・・

(このお話は編集再掲載です)

イッピーの独り言

(みんなが・・・赤い葉っぱをもらえるといいな・・・ラブラブ

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