みんな元気ですか
精霊ナイトinヒロシマの続き・・・
エルビスの歌が終わると大きな拍手が起きた。
彼の歌で今日がクリスマスだって事をみんなが思い出した。
だからみんながまた祈りの気持ちを新たにしたんだ。
全員が大きな拍手を惜しみなく送った。
彼も素晴らしい天使だったんだ。
そしてエルビスの歌が終わると同時にマチュピチュの
精霊ケチュアはクリスタルスカルの映像を天空に映し始めた。
それはみごとな3Dの映像だった。
クリスタルスカルは光を当てると映像が出るように造られていた。
マチュピチュで僕たちはこの2次元の映像を見た。
(参照こちら→マチュピチュ
)
しかしスカルはもともと3D映像にもなるように造られていた。
これを可能にしたのはラヒーリオのパイロキネシス・レーザービーム。
(念の力で炎と光を送るわざのこと)。
ケチュアとラヒーリオがクリスタルスカルに少し違う角度で
下から二つの光源を送る。
二つの光源がスカルを通ると映像が立体的になることを
ジュヌビエーブの芸術的な感性が見抜いた。
そしてスクリーンはハレアカラの霧と富士の雲をうすく
ミックスしたクプナとこのはなさくやの共同作業だった。
そしてこの3D映像が完成した。
映像は何処から見ても完全な立体になっていた。
僕はみんなが協力することの素晴らしさを改めて
感動しながら見ていた。
次にジョン・レノンがステージに立った。
曲は「イマジン」。
彼は静かに歌い始めた。
(その前に彼はうがいをしました・・・それはイソジン・・・あは!
すみません。どうしてもギャグを入れたくて・・・あはは!)
♪国境なんて精霊の世界にはもうないんだよ・・・
すべての人々が平和に暮らしている・・・
僕を夢見る人と言った時代は終わった・・・
こんなにたくさんの人が僕の仲間になってくれた・・・
だから世界は一つになった・・・
みんな兄弟同士・・・
世界が今一つになっている・・・♪
歌詞がオリジナルのものとは少し違っていた。
この歌が最初に出来たのはもう30年以上前のこと。
あれから時代が変わった。
精霊の世界ではもう世界が一つになっている。
そのことをジョンは歌い上げているんだ。
聞いているみんなが心を奪われていた。
立体スクリーンでは同時に
人間はみんなが植物と会話が出来るようになった・・・
人間は植物との間に愛を育てるようになった・・・
人間は植物と本当の意味の共生が出来るようになっていった・・・
人間は植物の助けであらゆる病気からほとんど解放された・・・
人間は食糧危機の問題から解放された・・・
人間は戦争から解放された・・・
人間は地球の温暖化を止めることが出来た・・・
人間は地球の砂漠化を止めることが出来た・・・
人間は石と会話をするようになった・・・
人間は地球以外の星に友人を作るようになった・・・
刻々と進化する地球の姿を映していた
曲が終わるとみんなが「ブラボー」と叫びながら大拍手。
そしてアンコールを要求した。
しかし彼は次の出演者にステージを譲った。
次はわれらのマイケル・ジョゼフ・ジャクソン
"The King Of Pop"
彼がジョン・レノンに紹介されてステージに現れると
平和記念公園の広場は一瞬シーンと静まりかえった。
マイケルは生前一番輝いていた時のあの姿で現れた。
シルクハットのような帽子と左手には光る白い手袋をはめて。
最初にビリージーンを歌った。
曲が始まると同時にそれまで静まりかえっていた会場が
ドーッと地響きのような歓声に変わった。
精霊も妖精たちも彼を本当に心から歓迎していた。
みんながリズムに合わせて体をゆらす。
彼の歌をたたえるだけではなくて彼の天使としての働きを
心から賞賛し彼を見つめるたくさんの瞳。
彼のダンスは生前歌っていたときは彼の苦しかった少年時代を
背負ったような、激しさの中に辛い気持ちをぶつけるような
踊り方だった。今のマイケルのダンスはとても優しさがある。
しかし体が曲のリズムそのものを表現している動きには
生前よりもっとみがきがかかっていた。
彼は音楽と一体になって踊っていた。
そして後半ムーンウォークをするときには皆が息をのんだ。
それはみんなが知っているムーンウォークではなかった。
ステージの前方から彼はムーンウォークをしながら、
空中にそのまま浮かびあがって客席に後ろ向きで進んできた。
あの床を歩くようなステップのままで・・・それはスカイウォーク。
あまりにも素敵な動き。
だから小さい妖精たちの中の何人かはあまりの興奮で
羽を動かすのを忘れてそのまま地面に落ちてしまったくらい。
「ふぁー」とかいいながら。
マイケルは完全に精霊たちの気持ちを掴んでしまっていた。
ビリージーンの曲が終わると彼は「次の曲を、
ここにいる精霊たちにささげます・・・」と言った。
「曲はWe are the world・・・」
その時も会場がゴーっという歓声に包まれた。
彼は聞いているみんなが静かにしてもらえるようにと
両手で合図をする。
会場が静かになると彼は続けた。
「きょうこの祈りの日がここにいる精霊たちみんなのおかげで
実現出来た事は、僕にとっても本当にすばらしい体験です。
これこそが僕が生きていた時に願った世界・・・」
そして僕たちをステージに招待した。
ジュン、ラヒーリオ、クプナ、いちきしまのひめ、このはなさくやひめ、
そして僕が順番にもう一度ステージに上がった。
ただケチュアは持ち場を離れるわけにはいかなかった。
僕たちはステージに上がると何度も何度もみんなに
深々とお辞儀をした。
僕たちは名付けて「チャクラブラザーズ・・・」
そして僕たちはマイケルと一緒に歌いだした。
「♪We are the world・・・
We are the children・・・♪」
それは素晴らしい体験だった。
なんとラヒーリオが見事なバリトンで歌い出した時には
ステージの全員がもうびっくり。
さらにラヒーリオはライオネル・リッチーのパートも
難なくこなしたんだ。歌いながら彼は僕に軽くウインクをした。
それがしびれるくらいかっこよかった。
マイケルがほほ笑みながら彼をソロで歌うように
ステージの前に押しやった。
そこにいた全員がラヒーリオの歌声にうっとり。
次にまた驚きがすぐにやって来た・・・
今度はなんとジュヌビエーブがスーザン・ボイルみたいな
きれいな声で歌い始めた。
「♪to make a better day・・・」
次になんと今度はクプナが少しハワイアンが入った
歌い方でソロを続ける。僕といちきしまとこのはなさくやが
軽やかなバックコーラスを入れる。
そして僕たちみんなが一緒に次の小節をコーラスする。
高く・・・低く・・・大きく・・・小さく・・・
それに合わせて会場のみんなも声を合わせる。
大合唱になった。
ヒロシマの夜が完全に一つになった。
もう一度・・・みんなに・・・
Merry Christamas to you all
Love always・・・
(僕はこの日スターだった・・・って、だからもー・・・にしきのじゃないってばずっこけそうになる僕)