天使の学校 8 番外編 こころからのともだち 後篇

みんな元気ですかドキドキ

きのうの続きです・・・グッド!

僕は思うんだ・・・。

この子と同じようなアスペルガー症候群の人は多い。

物事の優先順位の判断が出来ないのも症状の一つ。

最近では脳に障害があることが原因らしいと分かって来ている。

ジョージ・ワシントン、キューり夫人、エジソン、モーツァルト・・・

ほかにも坂本竜馬もそうだったと言う話がある。

エジソンは小学生の頃算数がまるで出来なかったらしい。

だから算数の時間にはいつも学校で立たされていた。

でも物理の実験に異常に興味を示した。

だからお母さんは外で遊ばないエジソンに家でずっと

物理の実験をさせた。彼らは興味のあることには常人を

はるかに超える集中力が働く。

でもそれもよき理解者がいて初めて可能な事なんだ。

普通はそんな子供がいると家の人まで

「お前はダメだ・・・馬鹿だ」と言ってしまう事がある。

本人の奮気を促す為というのもあるかもしれない。

でもそれで上手く行くケースはほとんどゼロだろうと思う。

それで性格まで難しくなるケースは多い。

この子の場合はこのお兄ちゃんがいて本当によかったと思う。

特別な才能はないかもしれないけれど

とても優し性格になったから。

その子はお兄ちゃん以外には自分の事を理解してくれる人が

あまりいなかった。

親は別にして・・・。

でもお兄ちゃんはいつもそばにいてべたべたしすぎるようなことは

決してしませんでした。その子の独立心も大切にしたんです。

誰かに頼りすぎるようになるとその子が大人になってからすごく

困ることになるし。でもお兄ちゃんはちゃんと知っていたんです。

その子が自分の事を理解してもらえる誰かがいないと

成長するのにとても困難をともなうことを。

だから必要な時にはいつも話し相手になるようにしました。

中学生や高校生の男の子には親に話せないこともある。

お兄ちゃんはそんな話も聞いてあげたんです。

そんなある日の会話・・・

「おまえさ~彼女出来たの?」

「いるよ。」

「へ~、どんな子?」

「うん、少しぽっちゃり型」

「そうなんだ~。それでいつも会ってるの?」

「う~ん、会ってるよ。」

「最後にあったのいつ?」

「うーん、3か月前かな」

「・・・」

もちろんその子には彼女はいないしおそらく女の子とそんな話を

したことも無いとおもいます。

でもお兄ちゃんは決してそれが嘘だと否定はしませんでした。

その子にはお兄ちゃんが先生だという意識はありませんでした。

おそらくたまたま年上の気の合う友達という思いでいたんです。

あるいは先生と友達の区別が出来なかったんです。

だからお兄ちゃんの事を君付けで呼んでいました。

それに月に一度くらいお兄ちゃんの家に電話をかけて来ました。

ボーリングに行こうよとかゲームセンターに行こうよとか誘ってきます。

お兄ちゃんも3回に一回は付き合ってあげました。

その子もお兄ちゃんが忙しいのは分かっていたし

あまりしつこくしてはいけないと思っていたらしい。

お母さんにも多分そう言われていたし。

ある日もう少しでその子の誕生日だと言う時に

その子はお兄ちゃんの家に電話をしてきました。

もう10年以上前のことで、その頃は携帯はありませんでした。

お兄ちゃんはいつでも良いから何かあったら電話をして

来るんだよ・・・ってその子に言っていたし。

たまたま兄ちゃんの家は留守で誰もいませんでした。

その子は何度も何度もお兄ちゃんの家に電話をしました。

一分おきに・・・。

20回以上も・・・

だってお兄ちゃんの家の電話はこう言っていたんです。

「ただいま留守にしております。ファックスの方はそのまま送信してください。

恐れ入りますが御用の方はおかけ直しください」・・・って。

だからその子は何度でも

「おかけ直し」したんです。

電話を切るとすぐに。

でも

何回かけ直しても

誰も電話に出ませんでした・・・

その子はその後すごく勉強をがんばって大学に合格しました。

残念ながら卒業はできませんでした。

でもちゃんとそれなりの仕事に就いてがんばって生きています。

お兄ちゃんは今でもその若者の「君付けの」友達です。

これから先もずっと・・・

そして・・・

ボクは実は知ってるんです・・・。

二人が天使の国でも友達同士だったことを。

その子もお兄ちゃんも人生が幸せでありますように!どうぞポチを!

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(本当の優しさに会えたこの子は・・・神様に大事にされているからなんだよ・・・きっとドキドキ

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