みんな元気ですか
宮沢賢治の世界・・・
昭和の初めの頃のお話です。
東北のある山間の小学校に不思議な転校生がやって来ました。
小学校は生徒が27名。1年生から6年生まで皆同じ
一つの教室で勉強をします。
その日は夏休みが終わった初めての2学期の日でした。
立春から数えて210日目の9月1日の事です。
その村には昔からの言い伝えがありました。
210日には例年強い風吹いて農作物に被害がでます。
それが220日まで続くと言うのです。
転校生はみんなと違う日本語を話しました。
かれはみんなが知っている事をあまり知りませんでした。
身なりもみんなと違っていつもきれいにしていました。
はいている靴もちがいます。
それがみんなには外国人に思えました。
みんなは少年の事を普通と違うので最初は少し距離を置きました。
でも少したつと一緒に山や川での遊びに誘うようになります。
ある日、村の子供が大けがをします。
それを少年が不思議な力で助けます。
その時にこんな歌が聞こえてきました・・・
その後も不思議な事が起こりました。
村の子供の夢の中に少年が現れて空を飛んだりするのです。
一番不思議だったのは、その少年が何か普通でない事をする時には
必ず風が吹くのです。それも大きな音を立てて・・・
だから村の子供たちはその少年の事を
風の又三郎と呼びました。
いまでも東北地方では風の神様を「三郎さま」と呼んで
祭例を行う風習があるそうです。
村の子供たちは不思議な又三郎を受け入れるようになります。
しかし・・・
少年は次の月曜日には学校に来ませんでした。
子供たちは又三郎と遊びたいと思いましたがもう
2度と彼に会う事は出来ませんでした。
先生は少年が転校してしまった事を皆に告げました。
立春から数えて220日目の事でした・・・
宮沢賢治原作「風の又三郎」は映画にもなりました。
それがこれ・・・
http://www.youtube.com/watch?v=tqMRNOrUmaQ
(又三郎に会って見たい人はどうぞポチを!)