風がそよぐ時 5 不思議な少女

みんな元気ですかドキドキ

そよぐの秘密・・・グッド!

ケンタはその女の子と友達になりました。

そのきっかけはこんな事があったから・・・

ある日妹のクッキーと一緒の学校からの帰り道

手に持っていたアヒルの人形をクッキーは落としてしまいました。

それを拾おうとして道路に手を伸ばした時に

クッキーはつまずいて車道にころんでしまったんです。

そこは村でも一番車の往来が激しい県道。

ケンタがつないでいた手を離した瞬間の出来事でした。

クッキーはあわてて歩道に戻ろうとしました。

でも両足がまだ車道に残っていたその時に

一台の大きなトラックがすごいスピードで近づいてきました。

もうブレーキを踏んでも間にあいません。

大きなトラックのタイヤがきしむ嫌な音が大きく響いた。

その時ケンタははっきりと見たんです。

そよぐが着かず離れず学校から一緒に

歩いていたのは知っていたけど

クッキーが転んで車にぶつかると思った瞬間に

その女の子がクッキーを抱き上げて歩道に連れ戻したんです。

もちろんケンタもクッキーを助けようとしたけど

ケンタがそう思った瞬間に女の子はもう動いていました。

と言うよりその女の子は瞬間移動していたんです。

空中を・・・道ばたの土ぼこりを舞いあげた不思議な風と共に。

両手でクッキーを抱きかかえるとふわっ~と歩道に戻ってきた。

そのスピードは人間の速さとは明らかに違っていました。

ケンタにはその異常なスピードが分かりました。

でもそれがなぜ自分に見えたのかは分からなかった。

周りでそれに気がついた大人たちが騒ぎ始めていた。

何が起きたか理解できずに。

ケンタは何度もその女の子にお礼を言った。

ショックで泣きじゃくるクッキーにも頭を下げさせてお礼を言わせました。

そしてケンタは今見たことの説明を求めようとした。

「どうやったんだ」・・・って。

そよぐはその質問には直接は答えなかった。

そしてこう言いました。

「ケンタ君には見えたんだね」と。

イッピーの独り言

(風の谷の少女・・・)

ケンタにはその言葉の意味が分かりました。

その速さは通常の人には見える事がないことを。

そしてそよぐには特殊な力があることを。

その能力と風が関係があることも。

ケンタは思いだしていました。

夏の日に河原で見たあの光景を・・・。

続きはまたね・・・グッド!

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(あれを見ちゃったんだね・・・あせる

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