風がそよぐとき 6 エオリアは風の妖精

みんな元気ですかドキドキ

そよぐの本当の名前・・・グッド!

クッキーの事がきっかけでケンタはその女の子と友達になりました。

いつも一緒に遊びました。

たいていの時はクッキーも一緒です。

ケンタの両親は二人とも仕事で昼間はほとんど家にいなかったから

ケンタがクッキーの面倒を見ていました。

また夏が来ました・・・

最初にあった時、その女の子は手足が竹みたいに細かった。

あの特殊な能力を使う事はほとんどありませんでしたが

山育ちのケンタによくついてきました。

ケンタに負けないくらい早く走りました。

ケンタは山の事を少女にたくさん教えました。

竹で竹馬を作ったり鳥かごを作ったり

ケンタは自分だけの秘密だった野イチゴや

あまい野生のグミをのありかを教えたりもしました。

女の子はいつもたのしそうにケンタと遊びました。

でもその夏・・・

女の子は見違えるようにきれいになっていました。

まっすぐに目を見つめて話しかけられると

ケンタはまぶしさに目をそらす時が増えました。

そしてまた次の夏が来ました・・・

もうあまり山で遊ばなくなった二人は

久しぶりに一緒にあの川にやって来ました。

少女がお話しがあると言ってケンタを誘ったんです。

ケンタは少女からもうすぐ引越しをすること

遠くに行ってしまうからもう会えなくなる事を告げられます。

そして少女は言いました

「私のことを忘れないでね」

ケンタはあの時にみた少女の秘密を聞きたかった。

なぜあんな事が出来るの

どうやったの

君は本当はだれ

でもどうしても聞けませんでした。

お別れの時少女はケンタの手をそっと握って

耳元に顔を近づけました。

少女の髪のあまい香りがケンタを包みます。

少女はこう言いました

「私の名前はそよぐ・・・でも本当の名前はエオリア・・・風の妖精なの。

また夏になったら優しい風をケンタに送るからね。

そよ風が吹いたら私を思い出してね

それは私だから・・・」

ケンタはその言葉ですべてを理解しました。

そして・・・少女は去って行きました。

次の年の夏の終わりに

たくましく成長した少年が一人で川面を眺めています。

森は沈んで行く太陽に黄金色に染まっています。

もうすぐ赤く染まる木々がそよ風に揺らぎます。

風と話をする少女を初めて見たあの時のように

木々がダンスを踊っています。

それを見ている観客は少年が一人だけ

ふと少女の髪の香りがした

枯れ葉が一枚風に乗ってしばらく空中を舞い踊ります。

そして水面に落ちて行きました。

今は・・・もう秋。

この続きはいつかまたね・・・グッド!

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(もうすぐ秋・・・しんみり・・・もみじ

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