タイムトラベラー 75 ペットの意識

みんな元気ですかドキドキ

ペットの魂の世界・・・グッド!

さらに2050年頃には犬や猫の魂や意識のことが

より深く知られるようになりました。

以前書いたワンのお話からの再掲載が少し続きます。

きのうはお彼岸の日。

お天気が良くてとても気持ちが良い日でした。

少し風が強かったけど。

その風の音を子守唄に聞きながらボクはお昼寝です。

夢の中でファルコンになったボクは

たくさんのペット達の声に誘われるようにして

ある公園の近くまでやってきました。

そこは大きな動物霊苑。

ボクはたくさんのペット達が集まっているのを後ろから

そっと見ていました。きのうはお彼岸でした。

いまからお坊さんがあげるお経に守られて

その子たちはみんなちょうど虹の橋を渡るところです。

僕はその中のあるワンちゃんの事が少し気になって

ずっと見ていました。ほかの子と少し様子が違うんです。

ほかの子はみんなワンちゃんやネコちゃんやうさぎさんや

小鳥さんもそのほかのペット達も飼い主のお父さんや

お母さんがそこに来てくれていて最後のお別れをしていました。

でもその子のところにだけはまだ誰も来ていなかったのです。

だから・・・

入り口の方を何度も何度も振り返りながら

「まだかなぁ・・・まだかなぁ・・・」ってつぶやいていました。

お別れの式がもうすぐ終わる頃になるとその子は一人で

じっと涙をこらえているのがボクには分かりました。

そして僕には別の事も分かったんです。

その子のお父さんはお仕事でいつも忙しかったのです。

お母さんも昼間はお仕事に出かけていました。

生きている時にはあまりお父さんとお母さんに

かまってもらえませんでした。

それは仕方がなかったんです。

でもそのおうちの小さい女の子とはすごく仲良し。

その女の子はまだ小さいから大人の人に連れてきてもらわないと

この霊苑には来ることが出来なかったんです。

お家からそんなには遠くはなかったけど。

でもきょうもお父さんもお母さんもお仕事で忙しい。

そのワンちゃんはおうちのみんなが大好きだった。

だからせめて一言・・・おうちの人に言いたかったんです。

「僕を大事にしてくれていままで本当にありがとう。

僕はみんなが・・・こころから大好きでした。

僕はこれから虹の橋を渡るけどみんなの事は忘れません。

いつでもみんなが仲良く暮らせるように見守ってあげるからね。

僕と一緒に過ごした楽しい思い出をどうぞ胸にしまって

時々は僕の事を思い出してください。

そして・・・さようなら」・・・って。

お坊さんのお経はもう終わっていました。

ペットのためのお彼岸のお別れの式が終わりに近づいてきました。

でもその子の家族はまだ誰も来ていません。

その子は涙をこらえて悲しそうにもう一度後ろの入り口を見ました。

ボクは祈りました・・・「あの子の家族が来るかもしれないから

どうかもう少し待ってあげてください。」

ほかのペット達はみんなうれしそうに・・・もうすでに

虹の橋を渡り始めました。

そろそろその子の順番が来ます。

その子はじっと涙をこらえながら後ろを振り返るのをやめて

下を向いたその時でした。

息をはーはー言いながら小さい女の子が

後ろの入り口から入って来ました。

そこにいた人たちがみんな一斉に振り返ります。

その子は一生懸命にここまで走って来たんです。

お別れの式に間に合うように。

それを見たそのワンちゃんは肩を震わせて、

そして涙笑いになりました。

ワンちゃんは涙でくもった瞳で

うれしそうにその女の子に笑いかけました。

その笑顔に胸の中の想いのすべてを込めて。

その女の子もにそれが分かりました。

だからそのワンちゃんに笑い返したんです。

目に涙をいっぱいためて。

そしてそのワンちゃんは虹の橋を渡るほかのペット達の

列の一番最後について行きました。

何度も何度も後ろを振り返りながら・・・

昨日あたりはこんな光景がきっとたくさんありました。

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イッピーの独り言

(みんなの声が届くといいな・・・グッド!

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