ハロウイーン物語 後篇

みんな元気ですかドキドキ

きのうの続き・・・グッド!

(パリ郊外のシャルトルの大聖堂の中で)

ステンドグラスの中の聖人と一緒に描かれた魚がとても

不思議に見えた。なぜ魚の絵があるのってボクは思った。

それに対してジュンはすぐに返事をした。

彼女はそれが戦いの歴史の象徴だって事だけ教えてくれた。

精霊同士はお互いに言葉でしゃべらなくても思っただけで

会話ができる。ビジョンで話しが出来るんだ。文章を相手に

伝えるんじゃなくて大容量の映像を一挙に相手に電送する

ようなものなんだ。だから言葉の表現の違いによる誤解は

ほとんどあり得ない。この点人間は面倒が多い。

彼女はさらに僕を大聖堂の地下深く連れて行った。

そこは建物が出来てからおそらく何百年も

誰も入った事のない場所だった。

これからも誰もはいることのない場所。

僕たちみたいな精霊だけしか。

そこは封印されていてどこにも入り口がないんだ。

外から見ても入り口があることは一切分からない。

秘密の地下にははもうひとつ教会があった。

と言うよりも確かに祈りのための場所だということだけはわかった。

でもキリスト教の教会ではない。

まるでインディ―・ジョーンズの映画の世界みたい。

ジュンはこれが歴史なのと言った。

ボクにはその意味がわかった。

ここには教会が建つはるか以前から違う文明があったんだ。

ある時代にはケルトと呼ばれた人たち。

またそれ以前にはウィッカと呼ばれた人たち。

それらの文明はドルイドの精霊に導かれ大地のエネルギーの

強いところに祈りの場所を作った。

彼らはひとりの神ではなく大自然の精霊をあがめた。

そしてその文明とキリスト教徒の間で激しい戦いがあった。

教会はそんな場所の上に建てられた。

ハロウィ―ンは・・・その時の戦いを記憶する

ケルトの大晦日の恨みの儀式なんだ。

このシャルトルだけではなくヨーロッパ中で同じことが行われた。

歴史は繰り返され・・・時が下りそれは魔女狩りに姿を変えた。

それがうお座の時代。

宗教が負った宿命のようなものを少し感じた。

それはいつか返さなければならない

大きな負債かもしれない・・・

(このお話は加筆再掲載しました)

イッピーの独り言

(んー、これもまた隠された歴史のお話だね・・・目

ペタしてね