今はもう秋 あの夏の日にさようなら

みんな元気ですかドキドキ

前回の続き・・・グッド!

クッキーの事がきっかけでケンタはその女の子と友達になった。

いつも一緒に遊んだ。

たいていの時はクッキーも一緒。

ケンタの両親は二人とも仕事で昼間はほとんど家にいなかったから

ケンタがクッキーの面倒を見ていた。

また夏が来た。

最初にあった時女の子は手足が竹みたいに細かった。

あの特殊な能力を使う事はほとんどなかったが

山育ちのケンタによくついてきた。

ケンタに負けないくらい早く走った。

ケンタは山の事を少女にたくさん教えた。

竹で竹馬を作ったり鳥かごを作ったり。

自分だけの秘密だった野イチゴや

あまい野生のグミをのありかを教えたりもした。

女の子はいつもうれしそうにケンタと遊んだ。

でもその夏

女の子は見違えるようにきれいになっていた。

まっすぐに目を見つめて話しかけられると

ケンタはまぶしさに目をそらす時が増えた。

そしてまた次の夏が来た

もうあまり一緒に山で遊ばなくなった二人は

久しぶりに一緒にあの川にやって来た。

少女がお話しがあると言ってケンタを誘った。

ケンタは少女からもうすぐ引越しをすること

遠くに行ってしまうからもう会えなくなる事を告げられた。

そして少女は言った

「私のことを忘れないでね」。

ケンタはあの時にみた少女の秘密を聞きたかった。

なぜあんな事が出来るの

どうやったの

君は本当はだれ

でもどうしても聞けなかった。

お別れの時少女は手をそっと握って

ケンタの耳元に顔を近づけた。

少女の髪のあまい香りがケンタを包む。

少女はこう言った

「私の本当の名前はエオリア・・・風の妖精なの。

夏になったら優しい風をケンタに送るからね。

そよ風が吹いたら私を思い出してね

それは私だから。」

そして少女は去っていった。

次の年の夏の終わりに

たくましく成長した少年が一人で川面を眺めていた

森は沈んで行く太陽に黄金色に染まっている

もうすぐ赤く染まる木々がそよ風に揺らぐ

風と話をする少女を初めて見たあの時のように

木々がダンスを踊っている

それを見ている観客は少年が一人だけ

ふと少女の髪の香りがした

枯れ葉が一枚水面に落ちる。

今は・・・もう秋

この続きはいつかまたね・・・グッド!

イッピーの独り言

(秋はしんみりするワン・・・もみじ

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