みんな元気
今日も小鳥さんのお話だよ
僕にはママのお母さん、つまりおばあちゃんがいる。今年80歳になるけどまだまだ元気
いつも僕のおうちに来た時はたくさんおもちゃとかお土産とかくれるのすごく優しいし僕はおばあちゃん大好き
(2つともおばあちゃんからもらったおもちゃでも遊びすぎてちょっとボロボロ)
そのおばあちゃんがしてくれたお話だからこれはホントの実話だよ
おばあちゃんは今千葉県に独りで暮らしてる
5年くらい前のある日、羽を傷つけたスズメさんがおばあちゃんのおうちの庭に迷い込んで来たの。それをみておばあちゃんはとてもかわいそうに思ったんだ。
だって満足に飛べないスズメさんは猫とかに食べられちゃうかも知れないから。だからおばあちゃんは庭でそのスズメさんに餌をやって様子を見たんだって。しばらくしたらそのスズメさんが塀を越えていなくなったの。
姿が見えなくなってから大分たつし、あのスズメさんは大丈夫かなってずっと心配してたんだ。それからずっと姿も見ないしきっと飛べないからどこかで亡くなったのかな~って思ってたんだって。猫にだけは食べられなければいいなって思ってたんだって。
ところがところが次の年の春にそのスズメさんがなんとちっちゃな子供のスズメを2羽連れて姿を見せにお庭に飛んで来たんだって。
子どもたちはすごくかわいかった。まだ小さい2羽はお母さんスズメの後について一生懸命に飛んだり跳ねたり。
お母さんスズメはまだ羽が少し傷ついていてあの時のスズメだととはっきりわかったんだ。
そこであばあちゃんはまた餌とお水を毎日上げるようにしたんだよ。それからその親子づれが毎日庭に飛んできておばあちゃんとほんとに仲良しになったんだって。
しばらくたった3年前のある夏の日庭にきれいな百合の花が一輪咲いたの。茎は自分の背丈くらいに大きくなった。
次の夏には別のことろにもユリが大きくそだって、一つの茎から5~6輪の大きな花を咲かせたの。
その花が満開になった時がおばあちゃんの誕生日だったの。 それにそのころを境にして庭にたくさん万両の木が大きくなり始めて、秋から冬にたくさん赤い実をつけたんだって。
出入りの植木屋さんにこれは大きくなりすぎるから少し上を剪定した方がいいですよって言われるくらいに大きく育ったんだって。
おばあちゃんはこのユリと万両は二つともあのスズメさんたちの贈り物だって確信したんだって。だって自分で植えもしないのに庭にこんなにきれいに花が咲いたり実がなるなんて本当にふしぎだし、ちょうど時期があのスズメさんと仲良くなったあとだしね。小鳥さんは糞で植物の種を運んでくることがよくあるらしい
おばあちゃんはいまでも毎日仏様にお供えするご飯をその次の日にスズメさんにあげてるんだって。
僕はおもうんだ
もしかしたらおばあちゃんそれは違うよ
スズメさんたちの贈り物じゃないかもしれないよ。
おじいちゃんがなくなってからもう10年近くたつけど、おばあちゃんは毎日さびしく一人で暮らししてる。
だからきっとおじいちゃんが友達を作ってくれたんだってね。
だっておばあちゃんの誕生日に大きなユリの花をプレゼントするのはおじいちゃんしかいないよ。
きっとおじいちゃんがスズメさんにたのんだんだよ。
おばあちゃんが毎日お供え物を今でもきちんとしてくれるから、おじいちゃんがそれをスズメさんに分けてあげるようにしたんだよ。
だからスズメさんたちはおじいちゃんの願いを聞いてあげたんだよってね