あるペットの遺言 1

みんな元気ですかドキドキ

きょうは僕の友達のワンちゃんのこと・・・

そのワンちゃんはペキニーズ・・・ある日虹の橋を渡って行った。

まだ5才だった・・・

その子のお母さんや家族はその子の事をとても可愛がっていたんだ。

だからその子が亡くなった時にはみんな本当に泣いた。

僕が見てても可哀相になるくらいにみんな悲しみにくれた。

いつもは泣かないお父さんもすごく泣いてた。

その子のお父さんとお母さんはむかし外国で暮らしていた。。

その子がまだ本当に小さい時にお父さんが若いお母さんにプレゼントしたんだ。

その子とお母さんはとても仲良しになった。

なれない外国で少しホームシックになったお母さんをすごく癒してくれたんだ。

お母さんはどこに連れて行くにもその子犬を上着の胸に抱いて出かけた。

子犬はどこでも愛きょうを振りまいてみんなに可愛がられていた。

秋の郊外の森はその子犬のためだけのドッグランしっぽフリフリ

マロニエの葉っぱがたくさんつもってまるでふかふかの絨毯のよう。

毛が長いペキニーズはいつも落ち葉をまるでお爺さんのコートの様にまとって走っていた。

丸々とした子犬がコロコロと走るその姿は本当にかわいかった。

日本に帰って来てもみんなにとても可愛がられた。

5月のある晴れた日曜日・・・お母さんとその子はお散歩に出かけた。

その日は夏の日みたいに暑かった。

外国で生まれた毛の長いペキニーズは日本の暑さに慣れていなかったのかもしれない。

お散歩の途中でアスファルトの照り返しの暑さにやられて・・・

心臓まひになってその子の心臓が止まってしまったんだ。

お母さんはその子を抱きかかえながらいくつも動物病院を走って助けを求めた。

でも日曜日でどこも開けてくれない。

やっと最後に開けてくれた病院で強心剤をうってもらったり心臓マッサージをしてもらったりしたけど・・・間に合わなかった。

お母さんは自分の腕の中で冷たくなっていくその子を抱いて泣いた。

こんな日にお散歩に連れ出した自分を責めた。

神様どうかこの子を助けて下さいって・・・

僕はその子とはお散歩ともだち。

その子が虹の橋を渡るときに僕はその子から伝言を受け取った・・・

どうか僕の家族に次の言葉を伝えて下さいって。

その子はこう言っていた・・・

「今まで僕をたくさん可愛がってくれて本当にありがとう。

僕はお父さんとお母さんのところに来れてとても幸せでした。

5年間も一緒に暮らせて本当に幸せでした。

どうか僕の事で自分を責めないでください。

そして僕のためにいつまでも泣かないでください。

でも時々は僕の事を思い出して下さい。

一緒に過ごした楽しかった事を想い出してください。

僕が愛した二人の中で僕は生き続けます。

自分の心の中に僕を見つけて下さい。

お父さんとお母さんの優しさの中に僕はいつでもいます。

二人の優しさを僕はたくさん受け取りました。

今度はその優しさをみんなに分けてあげて下さい。

二人で手をつないで生きて行って下さい。

僕は必ずいつかお二人のもとにまた戻ってきます。」・・・って。

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