みんな元気ですか
前回の続き・・・
アメリカ人が子供のころから学ぶことの一つに多様な人種が
世の中にはいると言う事があります。セサミ・ストリートのような
子供向けテレビ番組には多様な人種の子供たちや言葉をしゃべる
変わった動物達が差別なく登場します。子供たちはこのような
機会を通して多様性を受け入れる事を学びます。
前出のアメリカでのマネージメント・トレーニングにもその
意味で変わったトレーニングがあります。
経験した物を2つご紹介します。
一つは朝起きたときから目隠しをして過ごすという
トレーニングです。ランダムに決められたパートナーと
ペアを組みそのパートナーに手をひかれて半日を過ごします。
全く目が見えなくなる事はかなりのインパクトですが、
任意に選ばれたパートナーを全面的に信頼する事を強制的に
経験することになります。午後は立場を交代してこれを
行います。この訓練の目的は相手の身になる、相手の
立場に立って物を考える・・・と言う事でしょうか。
もう一つはサバイバル・トレーニングと言われるものです。
例えば乗っていた飛行機が墜落し生存者が数名いるが
周りは何もない氷原だったり山の中だったりという設定です。
生存をかけて生き残ったチームで知恵を絞りさまざまな
工夫をすることになります。腕時計一つでも生き延びるための
道具になることを学びます。例えば時計のガラスを凸レンズの
代わりにして火をおこすことに使います。危険をおかして救助を
呼びに行くか、あるいはそこにとどまって救助を待つか、
どちらの判断をするかと言う事もテーマの一つです。
結論が出ない長い議論になることもあります。そのような時には
たとえ反対意見を持つ者でも、リーダーを決めてその意見に
従います。どちらも今アメリカで人気のシリーズ物のテレビドラマの
原型のような気がします。
日本にはおそらく企業がこのようなトレーニングを社員に対して
採用する事はあまりないような気がします。
今のところそれを教育する事の必要性がないと
思われているのでしょうか・・・。
アメリカの企業が人材を採用する時の大きなポイントの一つが
その候補者がチーム・プレイヤーであるかどうかに関するものです。
結論です・・・
欧米の企業にとってチーム・プレイは生き残りをかけた
真剣かつ重要なテーマなんです。一人ひとりの役割を
明確にし、そのうえでそれを最大限に活かす場を作ることが
最大の課題でもあります。没個性的な全体主義とは明らかに
違います。個々人の能力を最大限に伸ばす努力も必要です。
皮肉なことにこの考えは一部日本の企業経営哲学から
学んだことでもありました・・・。
次回最終章に続きます・・・
(これ・・・おいらのチームメイトのニャモスだよ・・・)