みんな元気ですか
偉いお坊さんから聞いたことがある・・・
お盆にはなくなったご先祖様が自分の
親しかった家族のもとに帰ってくるんだって。
その家族が自分の事を思い出してくれる事を願って。
お供えとかして、お迎えの準備が出来るのを
家の外で待ってるんだって。
「まだなか~、まだかな~・・・」って時々家の中を覗きながら。
みんなあちらの世界で修業して遠慮深くなってるから
呼ばれるまでは勝手には家の中には
入ってこれないみたいなんだよ。
ワンのボクは思うんだ。
ボクにはお父さんとお母さんがいた・・・多分。
多分って言うのは僕は一緒にいた記憶がないから。
だって何もわからないちっちゃい頃にわかれたから。
それって特別な事じゃない。
犬はほとんどみんなそうだから・・・
生きているものにはみんなお父さんとお母さんがいる。
人間にも動物にも小鳥さんにも虫さんにも
友達のイチョウの木にも・・・。
大きくなったらみんなひとりで歩いて行く。
お父さんとお母さんと別れてひとりで生きて行く。
お父さんとお母さんとずっと一緒には暮らせないし。
でもボクはひとりじゃない。
今のパパとママがいるし友達もたくさん出来た
パパを連れてお散歩に行けない雨の日には時々思うよ。
ボクのお父さんとお母さんに会ってみたい・・・
そしてボクは違うことも考える。
お父さんとお母さんにもそれぞれお父さんとお母さんがいた。
そのまたお父さんとお母さんもきっとそう。
それがどこまでもずっと続く・・・
しかも全部足したらすごいお父さんとお母さんの数になるし・・・
この始まりをどこまでいったら終わるんだろう。
もしかしたら僕の友達のずっとずっと昔のお父さんとお母さんは
僕のずっとずっと昔のお父さんとお母さんと同じかも知れない。
だってそれは犬とか人間とか動物とかに別れるずっとずっと昔のことだから。
ひえー
もしそうだったらど、ど、どうしよう
でも・・・だからみんなまた友達になったのかな・・・
だってもともとはみんな一つの家族だったかもしれないんだ。
もうひとつ偉いお坊さんに聞いたことがある。
ご先祖様に感謝のお祈りを捧げたら、それはご先祖様のさらに
ご先祖様に届いて、その先のずっとずっと大本の所にまで
届くんだって・・・。
それって・・・きっと地球も生まれる前の宇宙かもしれない・・・。
(んー、この哲学的な悩みはすごーく深いんだ・・・)