みんな元気ですか
毎年この季節になると繰り返すお話しがあります・・・
今日23日はおばあちゃんの誕生日です・・・
ボクにはママのお母さん、つまりおばあちゃんがいます。
今月の8月23日で86歳になります。
いつも僕のおうちに来た時はたくさんおもちゃとかお土産とかくれます。。
すごく優しいしいおばあちゃんが大好きです
(2つともおばあちゃんからもらったおもちゃでも遊びすぎてちょっとボロボロ)
そのおばあちゃんのお話です
おばあちゃんは千葉市に独りで暮らしていました。
何年か前のある日、羽を傷つけたスズメさんがおばあちゃんの
おうちの庭に迷い込んで来ました。
それをみておばあちゃんはとてもかわいそうに思ったんです。
だって・・・満足に飛べないスズメさんは猫とかに食べられちゃう
かも知れないから。だからおばあちゃんは庭でそのスズメさんに
餌をやって様子を見たんです。
しばらくしたらそのスズメさんが塀を越えていなくなりました。
姿が見えなくなってから大分たつし、あのスズメさんは大丈夫かなって
ずっと心配していました。それからずっと姿も見ないし
きっと飛べないからどこかで亡くなったのかな~って思ってたんだって。
猫にだけは食べられなければいいなって祈りながら。
ところがところが・・・
次の年の春にそのスズメさんがなんとちっちゃな子供のスズメを
2羽連れて姿を見せにお庭に飛んで来たんです。
子どもたちはすごくかわいかったんです。
まだちっちゃい2羽はお母さんの後について
よちよちだけど一生懸命に飛んだり跳ねたり。
お母さんスズメはと見るとまだ羽が少し傷ついていてあの時の
スズメさんだとはっきりわかったんです。
そこであばあちゃんはまた餌とお水を毎日上げるようにしたんだよ。
それからその親子づれが毎日庭に飛んできておばあちゃんと
とっても仲良しになったんだって。
しばらくたったある夏の日庭にきれいな百合の花が一輪咲きました。
茎はおばあちゃんの背丈くらいになったんです。
次の夏には別のことろにもユリが大きくそだって一つの茎から5~6輪の
大きな花を咲かせたの。
その花が満開になった時がおばあちゃんの誕生日だったんです。
(おばあちゃんのお家に咲いた大きなユリの花)
それにそのころを境にして・・・
庭で「万両」の木が大きくなり始めて、秋から冬にたくさん赤い実を
つけたんです。植木屋さんにこれは大きくなりすぎるから少し上を
剪定した方がいいですよって言われるくらいに大きく育ったんです。
おばあちゃんはこのユリと万両は二つともあのスズメさんたちの
贈り物だって確信したんです。
だって自分で植えもしないのに、庭にこんなにきれいに花が咲いたり
木の実がなるなんて本当に不思議なことです。
ちょうど時期があのスズメさんと仲良くなったあとだしね。
小鳥さんは糞で植物の種を運んでくることがよくあるらしいし。
おばあちゃんはいまでも仏様にお供えするご飯を
毎日スズメさんにあげてるんだって。
ボクはおもうんだ・・・
もしかしたらおばあちゃん
それは違うかもしれないよ・・・。
スズメさんたちの贈り物じゃないかもしれないよ。
おじいちゃんが亡くなってから・・・もう10年くらい。
その間おばあちゃんは毎日さびしく一人で暮らて来た。
だからきっとおじいちゃんがお友達を作ってくれたんだってね。
だって・・・
おばあちゃんの誕生日に
ちょうどその日に・・・
大きなユリの花をプレゼントするのはおじいちゃんしかいないよ。
きっとおじいちゃんがスズメさんにたのんだんだよ。
おばあちゃんが毎日お仏壇にお供え物を今でもきちんとしてくれてるから
おじいちゃんがそれをスズメさんに分けてあげるようにしたんだよ。
だからスズメさんたちは
おじいちゃんの願いを聞いてあげたんだよ。
ボク聞いたことがあるよ・・・
親しい人が亡くなってその人の事を思っている人がいたら
亡くなった人はいつまでもその人のそばにいてくれるんだよ。
その人が亡くなるまでずっと一緒にいてくれるんだよ・・・。
実は今年はおばあちゃんはこのゆりの花を見ることができません。
体が言う事を聞かなくなって今年から老人ホームにはいりました。
でもおばあちゃんはいつもおじいちゃんの写真を持っています。
今年もおじいちゃんはおばあちゃんの夢のなかっで
二人でお誕生日をお祝いしていると思います・・・
(今年もこのおはなしにお付き合いしてくれて・・・ありがとう)