みんな元気ですか
昨日の続き・・・ファルコンになった僕は今セドナにいる
再びラヒーリオは母なる大地の偉大なる精霊マリア様にお話を聞くことにした。
僕たちは次の近未来のビジョンを見せてもらうことにした。
ラヒーリオはマリア様を呼ぶための祈りの儀式を厳かに行う・・・
彼がメディスンホイールを作って祈りを始める・・・
風がやむ。動物が動きを止める。小鳥もさえずりをやめる。
もともと静かなセドナの時が止まる・・・
僕も気配を消す。
そして再び巨大な石柱の中から光とともにマリア様が現れる・・・
今度は3度目だから僕はマリア様の出現にあまり驚かない・・・
でもいつもマリア様が現れるとなぜだかあたたかいものが胸に込み上げて来るんだ・・・
温度が上がるわけじゃないけれど周りがとても穏やかであたたかくなるんだよ。
それはマリア様が連れて来るかぐわしい香りの音楽のせいかもしれない・・・
香りが奏でる音楽って本当にあるんだよ・・・
・・・前に僕はマリア様に近未来のヒントのビジョンを見せてもらった。
それはパリのブローニュの森での光景(リンク→地球(テラ)の旅立ち 8 ブローニュの森編
)
それはとてもリアルなビジョン。
人々が木々と会話をかわし、小さい子供が花と会話をしていた。
初め僕はその意味が理解できなかった。
ただ人が何もしゃべらない木々に話しかけているだけだと思った。
だってそれはあまりにも想像を絶する光景だったから。
そしてラヒーリオもこのビジョンを余すところなく見ていた。
もともと彼がマリア様に頼んで見せてもらった光景だったしね・・・
でもそのビジョンを見ているうちに僕はわかったんだ・・・
人々は本当に植物と話をしていたんだ・・・
植物は人間の問いかけに本当に答えていた。
そのことがラヒーリオも僕と同時にわかったんだ。
それは言葉を介した会話ではない。
ビジョンやイメージを通じての会話だった。
メディスンマンはもともと植物や動物と会話が出来る。
そのための修行を積む。
しかし修行の結果得られた能力はすごいけど完全ではない。
このビジョンはラヒーリオにとってもショックだったらしい。
だってメディスンマンじゃない普通の人間が、メディスンマン以上に植物と会話が出来るなんて想像もつかないから・・・
前に何度か精霊どうしの会話の方法については説明したけど、僕らは長い話の時やとても重要で誤解を生みやすいような場面の話をするときは、相手の事を思いやってビジョンで話をするんだ。
イルカの会話がそのようなやり方で成り立っているかもしれないってことは前に説明した。
(10月27日記事参照リンク→One for all, all for・・・
)
それは映像をやり取りするような会話の方法なんだ。
大容量の情報を映像にして相手に一挙に電送するような会話の方式なんだよ。
これだと誤解が生まれることはないんだ。
人間の言葉はとても誤解がはいりこみやすい・・・
友達の風さんに聞いた話だけど、人が言葉を使って会話をするときには自分が聞きたいことしか聞いていないことがよくある。
長い話を聞いた時にはおよその印象でしか頭に入ってないんだ。
おそらく10個の事を聞いても覚えていられるのは2個くらいしかないみたいなんだ。
特に自分に興味がない話のときはそうなる。
逆に聞きたいことは耳に届くってのもあるけどね。
・・・それを「風の便り」って言うんだでへへ
アフリカの未開の原住民に写真を見せたら彼らはただの紙切れを見せられたと思ったらしい。
そこに写っている自分たちを認識出来なかったんだ。
ただの色つきの模様としか・・・
だって彼らには写真という概念がないからしかたないんだ・・・
僕の思いを共有してくれたマリア様はビジョンの中でふたりに説明をしてくれた・・・
「言葉が誤解を生んで争いのもとになることは数え切れないほど・・・たくさんありました。」
「国と国との間の誤解では戦争になることも・・・」
「・・・それは今でも世界中で起きています。」
「お互いがきちんと理解しあえれば戦争は起こりません・・・
人の戦いの歴史は言葉がもとで作り出されていた面があります・・・
あるいは言葉の足りなさでおきたことも・・・」
「愛のない言葉はそれほど危うのです・・・」と。
僕は思った・・・
この大容量情報電送方式だと誤解がはいる余地はない。
特に相手が経験していないことをわかってもらうにはこれが一番なんだ。
僕はラヒーリオとこの事についてお互いに確認し合うように話をした。
・・・ビジョンで。
それは一方がどちらかに向かって発信してから相手を待つといったように交互に成り立つような会話方式ではないんだ。
ビジョン会話方式はイメージをお互いに共有するような形になる。
だから二人が同時に話しかけているような奇妙な感覚なんだよ。
でもこれがすごく自然・・・
僕とラヒーリオはこの会話を本当に楽しんでいた・・・
だって誤解が入る余地がない会話って想像してもごらんよ・・・
お互いの言っていることのすべてを理解出るんだよ・・・
これってすごいことなんだよ。
これは一つの愛の形だと僕は思うんだ・・・
この続きはまたね・・・
(僕はまえからイチョウの木とおはなしできるワン)