みんな元気ですか
前回の続き・・・![]()
イーティーは言葉を選んでその先を続けた・・・
現在の医療技術では条件さえ整えばガンはほとんど治癒できる。
でも現実にはおよそ3割が治らない。
これは医療技術の未熟さではない。
患者本人が治らないことを選択しているかもしれないという可能性がとても関係している。
あるガン患者の老人の例だけど・・・
彼はいつも一人ぼっちだった。
娘や息子の家族はいるけど誰にも相手にされず・・・老人ホームに入れられてとても孤独な暮らしをしていた。
特別に質素な暮らしをしているわけではない。
子供たちが不自由をさせないようにだけは気を配っていたから。
ある日彼はガンにおかされた。
子供たちは心配で時々たずねて来るようになった。
今まで老人をほったらかしにしていた事への反省も少しあったから。
孫も一緒にお見舞いに来るようになった。
それが老人にはとても嬉しかった。
ここしばらくのあいだで初めてみんなに注目されたんだ。
孫からも「おじいちゃん大丈夫?」って聞いてもらえるし。
老人にとってはそれがたまらなく満足な状態なんだ。
みんなが自分に気を使ってくれる事がたまらなくうれしいんだ。
そのとき老人は自分が孤独じゃないことをかみしめていた。
だから彼はその状況から抜け出すことを・・・潜在意識が・・・拒んだ。
病気に対抗するだけの体力は残っていたし、治療の態勢は整っていたんだ。
でも老人はガンから生還することを選ばなかった・・・
そして彼は死んで行った。
その老人がさびしく死んだと思うかい?
そんなことはないんだ。
老人は最後の瞬間までとても満足だったのさ。
だって自分にも居場所があるって分かったから・・・
少しの沈黙のあとイーティーは口を開いた・・・
「愛」を選択することは必ずしも受け入れやすくない時もある。
誰でも頭では優しさや愛につつまれた人生を生きることを望む。
それこそが幸せな生き方だって分かっている。
でも・・・潜在意識が・・・それを選択しないってことがあるのさ。
人間が愛に生きるのには・・・この意識の選択・・・が関係してくるんだ。
地球ではこの問題への自覚が・・・問題なんだよ・・・
イーティーの顔は言葉とは反対に少し笑っていた。
僕たち3人は分かっていたんだ・・・
愛の炎の力を・・・
それは誰かの心にともれば・・・
だんだん広がって行って・・・やがてはこの星を覆い尽くすことを・・・
だからキャプテンもイーティーもベイビーボーイもチェリーもイーグルアイも何度も地球に・・・
また帰って来る事を・・・
だって愛の炎をともすことは・・・それこそが何物にもかえがたい・・・愛の喜びなんだから。
僕とラヒーリオはまた一つ成長した・・・
そしてかけがえのない友達が出来た・・・
この続きはまたね・・・![]()
(病気は決して居心地のいいもんじゃない・・・でも感謝することは出来る・・・と心から思う僕
)

