みんな元気ですか
少し怖いお話・・・
その1.
友達が小学生のころおばあちゃんの家に遊びに言った時
知っている友達もいないので近所を歩きまわっていると
両側を生垣に挟まれた小さな道を発見。
その道は子供しかはいれないくらい狭い。
そこをどうしても探検したくなって中にはいって行った。
家二軒分くらい行くとその道は緩やかに右に曲がっている。
それをドンドン行ってもうひとつ角を曲がるとその先はいきなり海だった。
明るい日差し、青い海、はじける白い波が打ち寄せる岩場のある砂浜。
でも誰もいないし少し気味が悪いからすぐにもと来た道を
引き返した。
一緒に来ていた母親に海を見て来たよって行ったら
なに言ってるの近くに海なんかないよって言われた・・・。
おばあちゃんだけがそうかいそうかいとニコニコしていた。
後でもう一度行ってみたけど・・・
海どころか両側を生垣に挟まれた道も発見できなかった。
少し大きくなってから地図を調べたけど
おばあちゃんの家は山の中で海からは遠く離れていた・・・
あれはどうしたんだろう・・・。
その2.
友達が小学生の夏休みの時・・・
友人数人と海を見たいねって言う話になった。
その場所は海から遠く離れた地方。
山に登れば見えるよって誰かが言うから
じゃあみんなで山に登ろうって事になった。
それを実行するためにお弁当と
水筒を持ってある朝4,5人子供だけで集まった。
山道をドンドンのぼっていくけどなかなか頂上に着かない。
でも海を見たさにみんなで海の話とかしながらそのまま
山に登って行った。
お昼時になるまでみんなで歩いた。
さらに小高い場所があったので
そこにある木に登って見ようと言う事になった。
一段高いところからなら海が見えるかもしれない
という期待が皆にあった。
木にのぼって今来た方を見ると・・・
すると・・・海が見えた。
みんなは木の上でお弁当を食べて海の眺めを満喫した。
初めて海を見る子もいた。
お弁当を食べると一段落したので
遅くならないうちに帰ろうと言う事になり
家に帰った。
海を見て来たことを親に告げると
そんなはずはないと言う。
ここから海が見えるはずがない。
馬鹿な事を言うんじゃないと言われてしまった。
おばあちゃんだけがニコニコしながら
「いいもんを見せてもらったね」と言った。
そのあと大きくなって友達に会ってあの時の
話を時々するけど本当に海を見たのか
だんだん皆自信が亡くなって来てる見たいだ。
地図を見て調べても起きたことが可能な距離ではないし・・・。
自分たちは何を見たのだろう・・・
でもこの二つの話しに出て来るおばあちゃん達は知っていた。
ちゃんと海が見えることを・・・。
自分も随分昔・・・小さい頃そうやって海を見たことがあるから・・・
(ホントだよ・・・もう僕ちゃんと見たんだからね・・・ってすねるなよ・・・信じるからさ)