水の謎 8 妖精たちのファッション・コ―デ

みんな元気ですかドキドキ

セーヌ河畔で素敵な何かが起きていた・・・グッド!

(この章は水の謎とほとんど関係ありませんが・・・あは!)

ジュンは途中でおよその前振りの話を理解するとにっこり笑って

僕達をマレー地区のカフェに誘った。

そこでゆっくりと話を聞くつもりらしい。

僕はそうだよねって思った。

パリにいるからには、おのぼりさんじゃないけど、一度はカフェで

エスプレッソと小さい角砂糖だよねって思った。

でも僕たちのテンションはまだジュンには移っていない。

ジュンはまだ冷静だった。

まだ肝心のビジョンの事を話してないから。

ジュンは人通りのそれほど多くない裏通りの

心地よさそうなカフェに僕たちを誘った。

穏やかな日の光がさしている。

その前に僕たちは人間に姿を変えることにする。

精霊はこんなことは朝めしまえ。

季節は初夏。

だからそれにふさわしい若者ファッション。

ジュンは薄でのタンクトップとジーンズに姿を変える。

長い髪が丸い肩から風になびく。

僕ははっきりとわかるジュンの体の線にまたどぎまぎする。

一瞬見とれてニヤニヤしてしまうがハッとして気を取り直す(・・・でへ!)

ラヒーリオはスタイルをどうしたらいいか分からずにボーっとしていた。

まだネイティブアメリカンのまま。

モヒカンシューズにバッファローの革のラッパズボン。

さすがのラヒーリオもパリでは田舎の素朴な青年みたい。

それを見てジュンが素早くコーディネートを考えた。

彼はピンクのカーディガンを肩からかけてちょっと

石田純一スタイルに変身させられた。

もちろん裸足に革靴。とってつけたみたい・・・あは!

でももともとラヒーリオは痩せマッチョ。なんでもカッコよく着こなす。

それに彼の低音のバリトン声を一度聞いたらその魅力に

もうほとんどの女の子はメロメロ。

僕はベージュのコットンスーツにパナマ帽。

これって上海テンゾースタイル。

知らない人のために説明します。テンゾーは上海で戦争前夜

ナチスドイツからはるばる、ナホトカや満洲経由で避難してきた

多くのユダヤ人を救ったジェット・リーみたいな風貌の日本人のこと。

テンゾーの15才の娘「わこ」はユダヤ人の子供たちにとても

慕われていました。わこもユダヤ人に食べ物を配ったりしました。

でもドイツのゲシュタポ(秘密警察に見つかって射殺されてしまうんです・・・

(そのお話はこちら→龍が通れば

話を戻します。

僕も少しはイケメンに見える(・・・といいんだけどなぁ~。)

二人とも少し笑えるけど急に決まったものだから仕方ない。

通りに面したカフェの椅子に3人で坐る。

気のよさそうなギャルソン(ウエイター)がニコニコしながら

注文を取りに来た。「ク・デジレ・ブ?(何にしますか?)」

ジュンがエスプレッソを3人分頼んだ。

苦味のあるドゥミタスのコーヒーが喉にしみるけど本当においしい。

3人はあたたかい日の光を楽しんでいるような雰囲気で、

人に気付かれないように当たりさわりのない会話を

しているようなふりをする。

僕は早速セドナでラヒーリオの導きによってマリア様に

見せてもらった近未来の話をした。

(セドナのマリア様)

もちろんビジョン電送方式で。

精霊はビジョンですべて会話が出来るんです。

一瞬で厚い本の百冊分くらいの情報を伝えることができます。

だから会話で誤解が入る余地がないんです・・・

でも未来をを最後までみることが出来ずに途中で終わったことも。

と言うよりはマリア様は僕たちに宿題を出したんだ。

その先は自分たちで探すようにと。

それを僕たちはどうしても見たいと思った。

すべてを理解したジュンもそれは同じだった。

パリのシーンはもう一度続きます・・・グッド!

(あの頃を思い出すボク・・・しんみり)

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